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『読みました』報告・海外編Part.6
- 1 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:47:37 ID:R7m5b5b8
- 『読みました』報告の形式は自由です。
ただし当然ながら犯人、トリック、プロット等々の
メール欄以外でのネタバレは厳禁です。
なお国内作品は、海外編のスレッドにお願いします。
『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.7
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1284255539/l50
【前スレ】
『読みました』報告・海外編
http://book.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984541588/l50
『読みました』報告・海外編Part.2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1072265453/l50
『読みました』報告・海外編Part.3
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1141910665/l50
『読みました』報告・海外編Part.4
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1222100201/l50
『読みました』報告・海外編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1222100201/l50
『読みました』報告・海外編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1272900112/l50
『読みました』報告・海外編(書斎厳禁)Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1275659798/l50
このスレは
書 斎 魔 神 及 び そ の 支 持 者 の 投 稿 禁 止
書 斎 魔 神 一 派 は下記の専用スレへどうぞ。
『読みました』報告スレッド その2
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1284039066/l50
- 334 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 21:19:55.11 ID:/69o/2AN
- チャールズ・ブコウスキー「勝手に生きろ!」を読んだ。
遺作長編としてハードボイルドミステリ「パルプ」を残した、
おなじみブコウスキー爺。
ラストで全ストを見ても勃たなくなる程の屈折した若き日の放浪記である。
まあ、西海岸中心のある種の青春冒険談とも言い得る。
J・アービングを筆頭に寓話化・抽象化の傾向が著しい現代アメリカ文学に
おいて、ブコウスキーこそ最後の「アメリカンな作家」だったという感あり。
アーネストの男気、ジョンのリアル、そしてウィリアムの省察・・・
全てがここに「ある」。
- 335 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/08/08(月) 16:45:45.32 ID:VY89HytI
- 「悪魔の囁き」ジャン=ピエール・ガッテーニョ(扶桑社)
彼は殺人犯なのか?!
不気味な患者に翻弄される精神科医のお話。
暑いんで簡素でスマン。よくあるパターンかと思いきや後半は文学色が出てきて残念。
- 336 : 【東電 77.0 %】 :2011/08/12(金) 20:31:48.15 ID:FJkJf81K
- それは残念でしたね
- 337 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/14(日) 08:50:12.66 ID:z9VzpIHZ
- ホフマン「黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ」を読む。
表題作の他にも2作を収録。
この板に関係する作は、何と言うても「マドモワゼル・・・」である。
(もひとつの表題作である「黄金・・・」はお化けのホフマンらしい
現実と地続きの幻想談だが、これはSF板で紹介すべきものであろう)
早くに、本作を紹介した森博士は、ミステリファン(当時は探偵小説好き)
必読の如く語っているが、まあ、エドガー前、ミステリというジャンル成立前の作だけあって、
現代にこの線で鑑賞すると、大きく期待外れの結果となる。
タイトルにも冠されたスキュデリ(実在した当時の人気女性作家)は、
別に探偵役を勤めるというわけでもなく、むしろカルディヤック親方を
主人公にした方がサイコ・ミステリ的面白さが出たのではないかと思われだ。
- 338 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 08:51:54.13 ID:glWJIn/m
- それは残念でしたね。
- 339 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 09:13:17.64 ID:hc4Ez14/
- 何でもかんでもミステリーに思えるのかよこのバカ書斎はw
- 340 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 10:39:44.69 ID:EgeslfnF
- 反論するのもいいけど、感情的にならないでね
- 341 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 11:17:18.66 ID:WnKx53P3
- 自演にそんなこと言われてもなw
実際バカな書斎はミステリーではないものの感想をデッチ上げているんだからw
- 342 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 11:30:52.64 ID:Ledls2Za
- ミステリとしての視点から読み返すというのは実に意義のある仕事。
ただ単に流行のミステリを読み散らかす読後感とは批評精神において天と地の差がある。
- 343 :名無しのオプ:2011/08/14(日) 11:36:21.98 ID:WnKx53P3
- 「話し」の通じない荒らしがいちいち口をはさむなバカw
お前はでつまつでオナってろ。
しかもミステリーとしての評価なんてまるっきりしていないしw
- 344 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/20(土) 16:43:28.45 ID:KSo2BXk0
- スティーヴンスン「新アラビア夜話」を読む。
新訳で久々の再読。
講談社文庫が初読だったが、内容的にコテコテの英国怪談を期待して
外された感があり、都市奇談としてもマッケンのような濃い面白さは無い。
この点は、冒険小説でも後のハガードと比較した場合にあっさりした作風
とされるこの作者では仕方なしか。
ボヘミアの王子好漢フロリゼルと忠臣ジェラルディーン大佐の大都市ロンドンを舞台にした
お忍びによる冒険談から始まる連作短編集。
各話によって視点(=語り手)を変えてみたり、悪しき自殺クラブのボス
と王子の対決を直接描写ではなく描く等の趣向の面白さは感じさせる面は
あるものの、全体を通じて、今読むと、ちょっと凝ったオトナのお伽話に
過ぎないという感が強い(アラビアンナイトの見立てゆえ、これで当然ともいえるが)
他国の王子が何でロンドンでこれほど自由に振舞えるのか、という疑念も
拭い切れないが、ラストで公務怠慢な王子のたどる運命はおもしろし。
- 345 :名無しのオプ:2011/08/20(土) 20:41:41.93 ID:hxhFunm1
- おもしろくて、よかったですね
- 346 :名無しのオプ:2011/08/20(土) 21:08:07.61 ID:urEa4wKe
- ttp://igel.blog7.fc2.com/blog-entry-774.html
たまにはパクリ元さらしてやるのも教育になる
- 347 :名無しのオプ:2011/08/20(土) 21:26:33.07 ID:m89CBSig
- なるほどねw
- 348 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 09:11:24.74 ID:lYTylKu6
- 書斎がパクリと劣化コピーでしか者がいえないのは誰でも知ってることだが、
都筑スレやカースレで住人にコテンパンにされると(というか必死の攻撃を
至極アッサリと返り討ちにされると)名無しの罵倒すら書き込めなくなって
すぐにこういうパクリ論考に逃げ出してくるっていう、その負け犬そのものの
行動パターンが見ていて情けなくて仕方がないよな。
大昔の言葉で言う「女の腐ったの」というのはこういうクズのことを言うのかと
納得したくなるわ。
- 349 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/21(日) 14:41:05.71 ID:o2xzUPsf
- >>346
まあ、お前自身は未読なので、何とか他人の褌で相撲をとって叩きをしたい
ってことだろうが、どう見ても、「ネット上に同じ本の感想があった→パクリだ!」
この理屈に無理があるのは、子供でも簡単にわかることである(w
きちんと引用を踏まえて「剽窃」と言い得ることを証明してみ。
これが無ければ、単なる荒らしと断定する。
心して書け!
- 350 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 15:20:08.70 ID:DSW0Tn1h
- >>349
御意!
- 351 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:10:06.52 ID:lYTylKu6
- >お前自身は未読なので、何とか他人の褌で相撲をとって叩きをしたいってことだろうが
他人への罵声もパクリなんだよなw
いいから24時間うらみつらみやっかみを書き込んでいる暇があったら
本を読むなりブログを見るなりして学習しろよ。
ブログの感想を読むや否や、中身も理解しないで「パクリ論考に使える!」
と喜び勇むからすぐ元ネタを見つけられちゃうんだよ。
ブコフの105円本しか読めないと喚いているけど、ブコフの本すら
読んでいないのが丸分かりなんだから、少しはマジメに勉強しろ。
- 352 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:25:58.64 ID:dx4ZJHDt
- パクリ元を指摘されて慌てふためく哀れな書斎w
頭吊って死んだらいいのに。
- 353 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/22(月) 23:38:59.36 ID:eKQ1/Qrg
- 論証不可能→罵倒逃げ切りモード発動。
予想どおり、お約束の展開だった(w
- 354 :名無しのオプ:2011/08/23(火) 00:52:19.42 ID:3kyw7i00
- >>353
「ずきん」が読めないだけで、日本人の下から20%以内に入っているんだぜ
それだけは死ぬまで忘れるなよ
- 355 :名無しのオプ:2011/08/23(火) 10:37:26.64 ID:auRf2ULp
- なんだよっぽどパクリ元がを指摘されて悔しかったんだなw
そんなに悔しいなら読んだ本の感想だけ書き込め。
あ、本を読まないから無理かw
- 356 :名無しのオプ:2011/08/23(火) 14:33:14.85 ID:bNtIBgR+
- >論証不可能→罵倒逃げ切りモード発動。
>予想どおり、お約束の展開だった(w
これ、書斎のお家芸だなw
いい例が今現在のカースレ、都筑スレ。
「マイナーだ絶版だといつまでも騒ぎ続けることに何の意味があるんだ?」
と訊かれても全く答えることができずに罵倒しか返せない頭の悪さは笑えるw
本を読まないとこういうアホになるんだな。
- 357 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/27(土) 16:17:08.06 ID:gC8MfF2Z
- マンシェット「愚者が出てくる、城寨が見える」を読む。
かねてからフランス・ノワールを紹介した記事でその存在だけは知っていた
ので、気にかかっていた作ではあるが、
やはり光文社古典新訳文庫からの刊行というのは意外感あり。
ギャング一味に追われる文字どおり逝っちゃてる(頭が)子守女と少年、
血と殺戮が渦巻く逃避行が始まる・・・
独自の味わいが魅力なサスペンス・ミステリと並ぶフランス十八番のジャンル、ノワールの魅力溢れる一編、ヒロインのキャラに共通項もあって
H・チェイスの「蘭の肉体」を想起させるものあり。
- 358 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/27(土) 16:18:17.43 ID:gC8MfF2Z
- (ゆえに、仏におけるチェイス人気がわかる感もあり)
ただし、黒幕(誘拐の依頼者)の正体は見え見えだし、
ヒロインのジュリーが犯す無意味に残忍な殺人(ガイシャがいかにもとろい
ねらー風なのが読者の同情を誘うかもなー)、最後までどうも物語における
ポジションが判然としないフェンテスというキャラ等々、
「どこかとち狂ったキャラ連中によるとち狂った物語」の趣旨から見れば、
仕方ないのであろうが、アクション小説としてはともかく、ミステリとしての興趣が薄過ぎるのは気にかかるわな。
訳者の中条省平先生は、解説、あとがきまで一人でこなす熱の入れようだが、
うーん、悪くはないがそこまでの作とは思えぬ。
- 359 :名無しのオプ:2011/08/27(土) 18:28:08.88 ID:8cx/9kFf
- 読んでない
読んでないwww
- 360 :名無しのオプ:2011/08/27(土) 19:13:30.80 ID:Ef0Lptc1
- なにこのスレ?
この、一般人が書き込みしにくい雰囲気www
- 361 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 06:49:16.48 ID:XhsuyEs5
- チャイナ・オレンジの秘密 を読みました。
面白かったです。
チャイナオレンジに、あんな秘密があったとは・・・
- 362 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 10:12:40.71 ID:UDjdimeE
- あらゆるスレで惨敗して遁走したからまたここに泣いて逃げ込んでくるかと思ってたら
本当に予測通りの行動しかできないんだな、人間のクズ・書斎。
自分からたんか切ってケンカ売っておいて、実質一日半でシッポを巻いて逃げ出した
カースレの醜態は当分語り草だ。
みんなで語り継いでいってやるぞ。
- 363 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 10:14:29.37 ID:UDjdimeE
- 913 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/25(木) 20:18:13.78 ID:6RbvdEss
「髑髏城」論。いつでも相手になるぜよ(w
916 :名無しのオプ:2011/08/25(木) 23:03:22.44 ID:a0AVDGXE
カー論議やるか。
匹夫の勇を持つ阿呆が胸を借りるつもりで相手になってみろ。
↓
(ろくな意見を披露できず書き込めばバカを晒してボコボコにされる)
↓
937 :名無しのオプ:2011/08/28(日) 18:35:44.23 ID:1btWTr6G
五月蝿いハエにいちいち相手はしない。
書斎はもっと大きな視点で考えている。
- 364 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 14:27:15.36 ID:EIkYoGrl
- >>362-363
荒らしの相手は余所でやれ
- 365 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 18:52:53.60 ID:kKWyXw1t
- 書斎が淡々と感想を書き込んでいるが正しいね。
荒らしは出て行け。
- 366 :名無しのオプ:2011/08/29(月) 19:06:14.24 ID:cSt+hryx
- 淡々とした感想w
>353 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w 投稿日:2011/08/22(月) 23:38:59.36 ID:eKQ1/Qrg
>論証不可能→罵倒逃げ切りモード発動。
>予想どおり、お約束の展開だった(w
こんなの正しいならどのレスも問題なしだなw
- 367 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 06:33:07.18 ID:IClRLx71
- 他人を批判するより、自分の「読みました」報告をしなさい
- 368 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 06:49:50.92 ID:R9Odb8HN
- 同意。
コテハン叩きで荒らすのはやめれ。
- 369 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 11:04:41.37 ID:rvofptVn
- >>368
他人を批判するより、自分の「読みました」報告をしなさい
日本語読めないのか?wwww
- 370 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 11:38:56.00 ID:oRBwIKxo
- つーか自分のブログでやればいいのにな。
なんで皆が嫌がってるの知っててここに書き込むんだろうか?
- 371 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 13:18:31.59 ID:R9Odb8HN
- いやがってないよ、大多数の中立派はね。
ごく少数のアンチが対立して荒らしているだけのこと。
- 372 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 13:27:41.66 ID:+OrR2Eax
- アンチじゃないけど、書斎氏の書き込みは参考にはならない。ひとりよがりの文章だもの。
- 373 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 13:34:29.85 ID:bbXsbiI+
- 絶対に存在を証明できない「中立派」だけど、もしいると仮定したら
嫌がってはいないけれど喜んでもいない。どうでもいいと思っている。
だって「中立」だから。
一方、スレに書き込んでる人は、ほぼ全員が「嫌がっている」のに対して
喜んでいる人は常に名無しがひとりだけしかいない。これは本人でしょ。
書斎の書き込みは不愉快なだけで価値がないから、どこでも嫌われる。
- 374 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 13:46:18.39 ID:iNGBBuyK
- アクロイド殺し
読み終わりますた
犯人がわかってから読み終わるまでが辛かった
- 375 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 13:55:54.27 ID:+SQIxJSj
- 書斎がはびこってると
ほかの人が感想書けない空気になる。
実際、ほかの人の感想ぜんぜんないし。
- 376 :ラ ◆zjrwHxTgO. :2011/08/31(水) 15:17:52.78 ID:bRpPh6ct
- チャイナオレンジの秘密
国名シリーズ初でしたが
エラリイの推理が、
トリックの解明のほうに力を入れていた感じで
すこし物足りなさがありました
- 377 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 17:29:29.53 ID:rvofptVn
- 書斎は自分でページもブログも作らないとずっと宣言してる。
作り方が分からない、カネを払いたくないということもあるんだろうけど、
要は自分の力で人気ブログにするとかいう覇気よりも、誰にも読んでもらえず
無視されたり、コメントに罵声を書き込まれたりする恐怖に耐えられないため。
だから2ちゃんでも人の少ない板やスレには近寄らない。
「人のたくさん居るスレに無理やり書き込めば多くの人に見てもらえる」
これが書斎の本気の本気の発想なんだよ。
だから名無しの書き込みでも、とにかくageる。
sageていると人に見てもらえないと本気で思っているから。
とにかく2ちゃんで自分の書き込みが人に見てもらえることに病みつきに
なったと自分で言っていたように、ほかの場で実力勝負する気は全くなく
火事場泥棒のように他人の構えたカメラに映りこむことばかり考えている、
それがいまの書斎の全人生なんだよ。
- 378 :名無しのオプ:2011/08/31(水) 19:12:43.36 ID:IClRLx71
- 事件屋稼業 レイモンド・チャンドラー
探偵(マーロウ)は何故あそこまで命を懸けて使命を果たすのだろうか?
登場人物がリアルで、この作家の作品は気に入っているのだが・・・
うふう
- 379 :ラ ◆zjrwHxTgO. :2011/09/01(木) 10:42:42.23 ID:Ynqguh/a
- 九マイルは遠すぎる
短編集なので読みやすい。
短編のなかでもやはり、
九マイルは遠すぎる
の推理が素晴らしいです
- 380 :名無しのオプ:2011/09/01(木) 22:46:15.99 ID:NpfLQXHB
- 「ミステリウム」読了。
粗筋だけを話すとたいしたこと無いけど、読んでる最中は「ミステリ」を存分楽しめた。
そう言う意味では、ちょっと感じは違うけど「黒死館」と似ている。異論は……認めるYO。
- 381 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 00:17:24.27 ID:+HtNMdKD
- クリスティ「ポアロのクリスマス」
犯人の意外性にやられた。くっ、この年になって、クリスティのこんなトリックにひっかかるとは…。
タイトルからして、心温まる話かと思ったら、そんなわけなかった。
クリスティって「アクロイド」「そして誰も」「オリエント」ぐらいしか読んでない、という人は、読んで損はしないと思う。
- 382 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/03(土) 19:35:15.84 ID:I5T2hfS8
- ブッツァーティ「神を見た犬」を読む。
22編収録の短編集。
寓話・幻想談が多いが、
奇妙な味と評しても良いような作も収録されている。
適度な長さ、読み易い訳文それなりに楽しめはするものの、
カトリック国の作者だけに、表題作をはじめキリスト教絡みの寓話類は、
やはり日本の読者に今ひとつ面白さを感じられないのではないか。
一押しは、正に不条理を描いた見本のような作「グランドホテルの廊下」か。
これはオチまで奇妙でマジ、面白いっす。
- 383 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:05:55.81 ID:ATFEFVwD
- 書斎の論考が群を抜いているね。
あとは乾燥文だ。
- 384 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:20:13.57 ID:+HtNMdKD
- ルブラン「813」
おいおい、これ単体じゃ話は終わらないのかよ。
ちぇ、「続813」を買ってくるよ、もう!
- 385 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 22:53:42.74 ID:VHosNrO1
- >>381
「葬儀を終えて」「ひらいたトランプ」も是非読んでくれ
ひっくり返るから
- 386 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 00:26:33.19 ID:m+43gAho
- >>383
書斎はクリスティスレで「イギリス国教会はプロテスタントよりもむしろ
カトリック寄り。この辺、心しておけ!」とバカを晒して爆笑を誘った
無知蒙昧の阿呆荼羅経だからね。一般的な「日本の読者」のレベルにすら
追いついてこられるはずがないから論考の底が抜けているのは仕方ないよ。
- 387 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 08:25:41.71 ID:9o8o/jZ8
- >>381>>385
一番ひっくり返ると思ったのは「死との約束」だな
- 388 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 09:37:15.00 ID:sCETJ0WM
- >>387
いやいやひっくり返るのは「フランクフルトへの乗客」
意味は違うけど。
- 389 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 20:03:17.62 ID:qpaqBYAk
- 矢の家読んだ
面白いけど、訳文が変な感じで読むのに疲れた
- 390 :381:2011/09/04(日) 20:24:48.17 ID:7gZW47SU
- >>385
「葬儀を終えて」読んだ。くっ、またしても、こんな使い古されたトリックにやられるとは……。
俺って、もしかしてすごい純真なんじゃないか?
それにしてもトリックの使い方が大胆だなあ。ま、代表作からしてアンフェア論争の的になる人だからな。
- 391 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:32:58.11 ID:t+a2RiJW
- フィッジェラルド「若者はみな悲しい」を読む。
ミステリとは無縁なロスジェネ作家だが、本作品集にはミステリファンにも
楽しめそうなドンデン返しがある作(「ラッグズ・マーティン=ジョーンズと
イギ○スの皇○子」)も収録されているので、あえてこの板で
紹介しておくこととする。
たまには文学も読めや、ってことだわな。
「お坊ちゃん」のアンソン・ハンター、「冬の夢」のデクスター・グリーン、
「常識」のジョージ・オケリー・・・彼らにも仕事、恋愛における挫折、
スランプ等はあるのだが、いずれも学歴・ルックスに恵まれ、実業の世界でも
成功出来る力量の持ち主ばかり。これだけねらーと対照的なキャラだと、
フィッツがミス板で不人気なのも納得がゆくものあり。
「子供パーティ」のジョン・アンドロスは所帯持ち(妻子あり)だが、
良識ある家庭人であり隣人。これも毒男、トラブルメーカーが多いねらー
とは別世界の人間という感あり。
- 392 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/09/04(日) 21:21:53.72 ID:QPEomC6H
- 「カエサルの魔剣」ヴァレリオ・マンフレディ(文藝春秋)
ゲルマン人の傭兵隊長オドアケルによって滅ぼされた西ローマ帝国。
最後の皇帝である少年ロムルスは孤島に幽閉されるが戦士たちに助け出される。
そして一行は遠くブリタニアを目指し旅立つのだが……。
文春には珍しいヒロイックファンタジーかと読み始めた。
結論から言うとね、まあまあ面白かったよ。
ラストはそうなるのかと気付かなかった伏線に少し感心したりもしたし。
でもね、2つほど気になった点があるのよね。
まず1つ目は、側近のロムルスへの入れ込みように対する違和感。
ご存知の通りローマの皇帝は世襲じゃない訳で、
それなりの身分で強力な後ろ盾があれば誰しもなれる可能性はあるのね。
そもそもロムルスだってその口だし、それからローマ皇帝だっている。
だからやたら「この子が最後の希望」みたいな言い方されても心に響かない。
オンリーワンて感じがしないの。
つうか、周りの誰もロムルスを復位させる気ないしね。そうなると玉としても
弱いんじゃないかと。
2つ目は北行に入るのが遅いこと。裏表紙からもそれこそがメインかと思ったのに
中々旅が始まらない。救出に手間取る手間取る。あの辺ホワイトキックトなあ。
ブリタニアに行ってからの蛮族退治とか見せ場はいくつもあるんだから
上下くらいにした方が良かったのかもねむ。
- 393 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 22:00:30.10 ID:+X7S/uIw
- 読後感は邪魔するなヴォケ。
- 394 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 22:07:30.48 ID:QR8xxUEx
- 読後感の邪魔するなヴォケ。
- 395 :名無しのオプ:2011/09/05(月) 00:22:25.68 ID:O0EhN0fi
- トマス・H・クック「沼地の記憶」
クックって構成に凝る人だよな。いつもそれで「あ!」って騙されちゃうんだけど、今回も騙された。
エディだよ、エディ。てっきり○○かと思ったら、××なんだもんなあ。
ちなみに作中に出てくる「悪に関する授業」に興味津々。受けてみたいな。
- 396 :名無しのオプ:2011/09/06(火) 01:52:49.84 ID:ISTEZ7bs
- カー「夜歩く」
恩田陸の「夜のピクニック」と似てるね、タイトルだけは。
バンコランってもっと悪魔的な男かと思ったけど、読んだ限りそんな感じはしない。
むしろ怜悧な官吏って感じで、思った以上に印象は薄い。
トリックは今ひとつだけど、雰囲気がいいね。読んでいて飽きなかった。
- 397 :名無しのオプ:2011/09/08(木) 02:28:51.44 ID:8y0B5Js+
- ヒル「午前零時のフーガ」読了。
俺のような、ダルジールやパスコーが登場するだけで満足、という読者にはいいだろうが、正直内容は「う〜ん」。
「子供の悪戯」「闇の淵」「骨と沈黙」のような傑作は、もう無理なのかも知れない。
- 398 :名無しのオプ:2011/09/09(金) 22:56:29.74 ID:fox848rj
- チャンドラー「ネバダ・ガス」
途中までは面白かったが、こいつ誰だった?とかいう感じが増えてきて、
訳が判らなくなった。
そして、再読する元気もない。
- 399 :名無しのオプ:2011/09/10(土) 00:06:35.53 ID:6lwqkHVh
- >「ネバダ・ガス」
ググレ・カスみたいだなwww
- 400 :名無しのオプ:2011/09/11(日) 20:49:56.08 ID:5l+F37YZ
- アシモフの単行本化されていない黒後家蜘蛛の会シリーズを読んだ。
「さはさりながら」「スペースワープ」「警官隊がやってきた」「幽霊屋敷」「ゲストのゲスト」「バットマン」
どれもあまり面白くないが、これで完読かと思うと感慨しきり。
あまり面白くない、と書いたが、このシリーズは好作傑作が目白押しなので、それに比べればという意味。
普通に読んだらそこそこ面白いのかも知れないが、こっちが「黒後家を普通に読む」ことができない身体になってる。www
「スペースワープ」と「幽霊屋敷」(ネタはすぐ分かるが)は、そこそこ楽しめた。「バットマン」は分かりすぎwwww
- 401 :名無しのオプ:2011/09/14(水) 02:40:18.61 ID:uodVfre9
- オベール「マーチ博士の四人の息子」
なるほどねえ、すっかり騙されたよ。
しかしこれ、(メル欄1)がフェアじゃないよな。だって(メル欄2)なんだもん。
- 402 :名無しのオプ:2011/09/17(土) 01:18:47.65 ID:g8PGWWbZ
- 「ベスト・アメリカン・ミステリ ハーレム・ノクターン」
ミステリと言うより、ミステリを題材にしたコンテンポラリーといった趣。
個人的にはビゲネットの「ベフカル」とオーツの「ハイスクール・スウィートハート」が良かった。
「男は妻と二匹の犬を殺した」も、ミステリ味は殆どないけど味わい深い。
野球が好きな人は「二塁打」でマグワイア、「ハーレム・ノクターン」でジャッキー・ロビンソンがいい味出してる。
1900円とちょっと高いが、レベルの高い短編小説が20編読めるので、まずまずのコストパフォーマンスだと思う。
- 403 :名無しのオプ:2011/09/19(月) 17:47:22.42 ID:r+Ke5HnQ
- ベイヤード「陸軍士官学校の死」
陸軍士官学校で起きる怪事件に、ポオ探偵が乗り出す!事件の裏に怪しい黒魔術の影が…
という内容なんだが、実際にはラストの衝撃が大きすぎて、それまでの内容が吹き飛んでしまう。
- 404 :名無しのオプ:2011/09/20(火) 03:01:55.85 ID:uXEQoj3q
- クェンティン「悪魔パズル」
記憶喪失者をつかった遺産相続ミステリ。ま、よくあるストーリーだけど、かなり面白かった。
ただ、プロローグは余計じゃないかな。あれがない方が、本編のサスペンスはもっと盛り上がったと思うけど。
- 405 :名無しのオプ:2011/09/21(水) 01:19:41.51 ID:LAKc4PyR
- ブナキスタ「隣りのマフィア」
ノンフィクションかと思って読んだら、とっても面白いフィクションでした。
FBIとマフィアのドンの熾烈な闘いの筈が、少しずつずれていくのが醍醐味。
ラストになって分かったけれど、これって家族再生の話でもあるんだね。
- 406 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/09/21(水) 20:44:59.59 ID:KAX++eNW
- 「夢なき街の狩人」W・L・リプリー(東京創元社)
恋人との別離を抱え別荘のある田舎町へとやってきた元プロフットボーラーのわたし
ワイアット・ストームは、狩りの途中大麻畑を見つけてしまった。その直後襲撃に遭い、
辛くも逃れたわたしはこの事を保安官に知らせるが、彼はほどなく死体となって発見された。
わたしは賞金稼ぎのチックと共に事件を追うのだが……。
二者択一となれば面白い方に針が振れるけど、全体的に浅い。
筋立てもキャラクターも人間関係もセリフ回しも継ぎ接ぎデジャヴな印象。
主人公と相棒との掛け合いは「毒蛇の園」冒頭のそれのような洗練さが欲しい。
あと恋人との関係なんか予定調和過ぎて笑っちまうよ。お前スペンサーやりたかっただけだろと。
とは言え、最初に書いたようにつまらなくはなかったから次があるならと思ったけど
そこは創元、隙はなかった。
- 407 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/21(水) 20:46:17.71 ID:ic8cXA12
- >>404
俺もそう思うが、主人公はシリーズキャラゆえ、あのプロローグになったと
思われる。
- 408 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/09/21(水) 21:45:50.25 ID:KAX++eNW
- 「闇の記憶」ウィリアム・K・クルーガー(講談社)
遂に保安官に復職したコークだが、居留地で何者かに狙撃されてしまう。
更に不動産王の息子エディ・ジャコビが殺される事件が発生。
彼はジョーの依頼人であり、ちなみに兄ベンは彼女の元恋人だった。
カジノの経営を巡ってのトラブルと見られ、コークは捜査を進めるが
今度は自宅に爆弾が仕掛けられる事態となり家族を遠くへ移すことに。
愛する妻子と別れ独りで謎の敵に挑むコーク!
待望の新作。何か凄いだの続きが気になり過ぎるだのとやたらと前評判に煽られて
びくつきながら読んだが面白かった。別にそんな気になる終わり方じゃねえし。
海ドラじゃこのくらい日常茶飯事だもん。
あと本作についてシリーズものらしからぬとこが良いとかいう評価があるようだけど、
そんなのいらねえよ、秋。最初から読め馬鹿野郎。
大体本作から読んでしまったら、冒頭のあのシーンを読んだ時の印象が
違ってくるだろうて。こいつまさかと思わせてのスタートよ。
それから本作は今までよりもフーダニットに力を入れているように感じた。
5作目ともなると惰性でいいやってなりそうな中弛みを引き締めた作りで好感が持てる。
さて、6作目でどうけりをつけるのか楽しみだ。
- 409 :名無しのオプ:2011/09/22(木) 01:01:30.42 ID:S7cWlK/m
- デヴァイン「災厄の紳士」
うまいなあ、デヴァインは。何を読んでも面白い。
女を騙そうとした男が巻き込まれる不可思議な事件。意外な展開、衝撃の結末。
ミステリだから詳しくは書けないけど、2〜3時間は十分楽しめる。
- 410 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/23(金) 13:15:20.50 ID:Q3Ls1Uqs
- ディクスン・カー「死の時計」を読む。
時計の針による殺人という、やや奇妙な設定ではあるが、
犯人の意外性はあるし、それなりに合理的な推理がなされ、
最後の最後に来てジョンらしいバカっっぽいトリック(小道具使用の早業犯行)も披露はされる。
だが、全盛期のこの作家にしては、密室どころか不可能犯罪ネタでもなく、
オカルティズムの装飾も皆無、文章にまだ後期のような簡略さも無いため、
やや肩が凝る読み難い面がある作であった。
警察医はワトスン、木から落ちる気が良い青年がヘイスティングズ、
そして最後の最後にはあのアンリの名まで(w
この辺のジョンらしいお遊びまで含めて楽しむべき作やもしれぬ。
- 411 :名無しのオプ:2011/09/24(土) 01:33:43.19 ID:Yr+kCAxn
- P・D・ジェイムズ「秘密」
もはや俺はP・D・ジェイムズにミステリなんて求めてないのかも知れない。
ミステリとして読むと、まどろっこしくてチマチマしていて、1800円も出して読むのが馬鹿らしくなる。
しかしそれでも、新作が刊行されれば嬉々として買うに違いない。
それはもはや俺が「ミステリ」ではなく、「P・D・ジェイムズ」を読むのが好きだからなのだろう。
というわけで、P・D・ジェイムズ好きは読んで損なし。それ以外の人にとっては冒険です。
- 412 :名無しのオプ:2011/09/25(日) 20:45:23.50 ID:dOJAozOa
- カミ「機械探偵クリク・ロボット」
いやあ、久しぶりに時間の無駄遣いをしてしまった。フランス人のユーモアにはついていけんな。
これ面白かった人、いるのかな?
- 413 :名無しのオプ:2011/09/30(金) 01:38:10.73 ID:YmQnTLFS
- 「蔵書まるごと消失事件」イアン・サンソム 創元推理文庫
アイルランドにやってきて、移動図書館の司書(出張サポート職員)
になるはずの青年が、肝心の本が失われているのを知り、苦心惨憺、
探し出そうとする話。
本格ものではなく、本好きなヒトのための青春ユーモアミステリー。
最後にちょっと、ほろっと涙する部分もある。
全体的に、明るくドタバタ喜劇風なんだけれど、アイルランドの暗い側面
が登場人物たちの背景にあって、話が進むにつれ、それが明らかになって
きて、いろいろと考えさせられてしまった。
あと、主人公がユダヤ教徒なので、キリスト教のある宗派に関して、
神秘主義だとか、クリスマスという呼び方は違う(ユダヤ教では
クリスマスと言わないらしい)とか、批判的なことを書いているのが
おもしろい。
日本人以外で、キリスト教に関して、子供が持つような素朴な疑問を
抱いている人物が描かれているのは、あまり見たことがない。
(デッカー刑事ものなどは、専門的すぎるし・・・。)
キリスト教って何か変、と思うのは日本人だけじゃないらしい。
- 414 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/01(土) 15:59:10.29 ID:jUU0dFbe
- レオ・ブルース「骨と髪」を読む。
ハイスクールの歴史教師キャロラス・ディーンものの一編。
校長夫人の従姉妹からの依頼で、失踪した彼女の妹の追跡調査に乗り出した
ディーン先生、事態は予想外の展開へ・・・
うーん、まあボリュームも適切、会話文も多く、サクサクと読めはするが、
同じ作者ビーフ巡査部長シリーズと比較して、とにかく全体的に地味な
印象の作ではあった。
ディーンは名探偵ながら、ハードボイルドの探偵や警察小説の刑事並の実地の
足の調査を見せるのは意外、
設定としては怪奇探偵小説風にすることも可能なのだが、この辺はリアリティ
を増す効果はあり、ただし、肝心要な謎解き関連部分に大きな偶然性が
絡んで来るのは頂けないが。
トリックは、本格ミステリを読みなれた者には、十分に予想可能な共謀ネタと
ジョン風の一人二役ネタ(相当に無理があるように思われる)をミキシング
した感じ。出来は今ひとつかな。
- 415 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/02(日) 15:30:08.70 ID:XD7AbVTj
- レオ・ブルース「ロープとリングの事件」を読む。
高名な貴族の子息が学校の体育館で自殺、学内のボクシングチャンピオンで
スポーツ万能な人気者だった彼がなぜ・・・
父親である貴族の依頼でビーフが調査に乗り出す。
欧米作品に例が多い学園ミステリのひとつであり、
この作者の最高傑作との評もある作だが、意外性はあるものの、
強い偶然性に頼った設定は、非常に頂けないものを感じた。
読んでいる途中では、映画化(モノクロ)もされたハイスミス女史のあの作品ネタかと思うたが、さすがにこの点は外してくれた。
だが、アガサあたりなら、もう少し不自然に感じさせない語りを心がけたん
じゃなかろうか。
- 416 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/08(土) 15:29:14.65 ID:Kp6yTrBi
- レオ・ブルース「結末のない事件」を読む。
この作家3連発。ちょいマイブームな感あり。
前記した「ロープとリング事件」ではビーフの黒星的に語られているエピだが、
むしろ、最終章まで読めば、彼氏の名探偵ぶりが存分に発揮されている作と
わかる。おなじみとなったビーフとワトスン役のミステリ作家タウンゼント
のユーモラスな掛け合いはあるものの、謎解き以外の無駄な要素を極力排した
本格オタの嗜好にばっちしな展開。
締めはバークリー作品に先例有りとの指摘もあるが
(自己の正義の実現>遵法精神という点も含めて)、
レオなりに自家薬籠中にものにしており、この点のみで減点することも
なかろう。
なお、本筋には関係しない点だが、
ビーフが燻製ニシンをパクつくシーンでは、「レッドへリング」(後に作中に
このワードそのものも登場する)に絡めたジョークでも書いて欲しかった
とは思う。
また、翻訳のミスなのか、原書どおり(教育程度が高いと思われない女性の
陳述のため、原作者のミスではなく故意という可能性もあるか?)
「一度以上お見えになった方は他に思い出せません」(66頁)、
これはどう考えても「二度以上・・・」の誤りでしょ。
- 417 :名無しのオプ:2011/10/09(日) 15:00:49.61 ID:ODEMijp5
- >412
あんたに、ユーモアのセンスがないだけ。
- 418 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/09(日) 20:52:51.48 ID:GQAuXJ9h
- レオ・ブルース「死体のない事件」を読んだ。
正直言うて、今まで読んだビーフ・シリーズでは一番つまらんかった。
犯人は死亡・ガイシャ探しという通常の逆をゆく設定そのものは面白いのだが、
解説でも指摘されているとおり、手がかり十分なフェアな本格ミステリという構成からは程遠く、強引なひとりよがりな推理が多いうえに、
終盤部分では、謎解き前に真相が見える感あり。
真田氏の解説は詳細でそれなり読み応えがあるものだが、当然、言及されて
いると思った、「司直の手が及んで来ている危険性を告げられながらも、
なぜガイシャが「仕事」を続けることに固執したか?」
(切迫した状況を考慮すれば、明記されている理由では不自然で、
到底、納得がゆくものではない)
この点に関する指摘が無いのは残念であった。
余談だが、ラストネームに拘泥してゴールズワージイ巡査に厳しく当たる
スチュート警部の印象は悪し。
既読の次作「結末のない事件」の私立探偵になったビーフに対しても
低姿勢な彼氏を思うと、その対照がおもしろし。
- 419 :名無しのオプ:2011/10/10(月) 22:30:51.13 ID:maIu/ngm
- レジナルド・ヒル「異人館」
村に残る異人館の謎を、聖職者の主人公と数学者のヒロインが力を合わせて探るミステリー。
正直言って、つまらなかった。これはヒルらしくない人物造形の浅さが原因だと思う。
特にヒロインのサム・フラッドは、数学者である必然性がなく、なんとなくとってつけたようなヒロインだった。
- 420 :名無しのオプ:2011/10/11(火) 01:36:00.17 ID:p+qJG3Q8
- 「日曜哲学クラブ」アレグザンダー・マコール・スミス 創元推理文庫
古都エディンバラに住む中年の女性哲学者が、コンサートで
墜落死する若者を目撃し、事故か他殺か、その謎を解こうとするもの。
本格ではなく、どちらかといえば、コージーミステリーに近い。
あまり細かい事実を集めず、直感だけで推理してゆく。
哲学者独特の晦渋な思索がモノローグでつづられているので、少々退屈。
同世代の女性には共感が持てるかもしれない。
エディンバラという街の個性を描くのも、作者のねらいだったように
思える。古い閉塞感はあるが、穏やかな街。
ゆったりと街の雰囲気を楽しみながら読むのがよいと思う。
退屈と思いながらも、最後まで読めたのは、自分も古い変化
の少ない街に住んでいるからかも。
ミステリーとしてのおもしろさより、紀行もの的おもしろさが
勝った。読み手を選ぶ一冊。
- 421 :名無しのオプ:2011/10/11(火) 07:41:12.22 ID:K+nlsULS
- >>420
コージーミステリーってジャンルとしては本格の一種じゃないの?
- 422 :名無しのオプ:2011/10/11(火) 22:37:50.58 ID:vUKZeaXv
- どちらかがどちらかを包含するような関係ではないと思うけど
- 423 :名無しのオプ:2011/10/12(水) 11:49:45.38 ID:mHPXG70O
- クリスティ「死者のあやまち」
田舎屋敷での犯人探しゲームでの殺人。
どうともとれる証拠を基に推理が組み立てられるので、クイーン的なミステリを期待すると「アンフェアじゃん」と言うことになる。
この小説の肝はクリスティお得意の「メル欄」なので、クリスティ好きなら真相は結構早く分かりそう。
- 424 :名無しのオプ:2011/10/13(木) 17:26:22.75 ID:N+spduP8
- ウールリッチ「死を呼ぶ弾丸/にせの受取人」
岩崎書店から出ている子供向けにリライトした本。
小学生の時に読んだのを久しぶりに再読してみたが、「死を呼ぶ弾丸」はすっかり忘れていた。
当時「にせの受取人」の意外な展開に強くショックを受けたのを、懐かしく思い出しながら読了。
子供が本好きなら、読ませてみるといいかもね。
- 425 :名無しのオプ:2011/10/15(土) 16:15:40.06 ID:ptEaqxdE
- >>421
最近のコージーミステリの定義ってミス・マープルの時代とは違うらしいよ。
素人女探偵がやみくもに事件に首突っ込んでなんとなく解決するのが基本らしい。
謎よりもロマンス重視で。詳しくはwiki参照。
- 426 :名無しのオプ:2011/10/15(土) 18:52:52.72 ID:K/2DYm3d
- 最近のミステリドラマはみんなそれだな
>素人女探偵がやみくもに事件に首突っ込んでなんとなく解決
- 427 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/15(土) 19:00:22.81 ID:i6j1c9Z3
- 「グラン=ギニョル傑作選」を読む。
あの本格のマエストロ、ジョンを魅了したグラン・ギニョルから7作の
シナリオを収めた作品集。
あらためて、アンリ・シリーズに代表される初期ジョン作品は、
このグラン・ギニョルの世界を彼氏流に筆で再現したものだったことが
実感された。
ただし、読物としての構成に凝ったジョン作品とは異なり、
あくまで「見せる」こと(文字どおり見世物)を前提として書かれ、
紙数の制約もあるシナリオゆえ、今読むと、格別に面白いものはない。
この点は、黄色い部屋やオペラ座の怪人といった長編や恐怖夜話の如き短編
も巧みなビッグネーム、ガストンにおいても例外ではなかったようだ。
一応、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「闇の中の接吻」 モーリス・ルヴェル
グラン・ギニョルではおなじみな硫酸ネタ。この手のものでは典型的な
グロ作品。だが、まあ、それだけである。
・「幻覚の実験室」 アンドレ・ド・ロルド、アンリ・ボーシュ
タイトルからフランケンシュタインのような迫力溢れる作を期待すると、
外される感あり。マッドサイエンティスト絡みな三角関係、ありふれた
リベンジものである。
・「悪魔に会った男」 ガストン・ルルー
前記したとおり、ビッグネームの手になるものだけに期待したのだが・・・
普通に三角関係(小説版にはこの設定は無いとのことだが)絡みな因縁噺に
過ぎないという感あり。
- 428 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/15(土) 19:00:55.68 ID:i6j1c9Z3
- ・「未亡人」 ウジェーヌ・エロ、レオン・アブリク
これはギロチンねたを使ったコントとして書かれたものとのこと。
ラストも凄惨さは無く、多少ユーモアさえ感じさせるものとなっている。
通念とは異なり、グラン・ギニョルにはこの手の話もあるというのはわかるが、
まあ、それだけといえばそれだけか。
・「安宿の一夜」 シャルル・メレ
安宿における緊迫感溢れるシーンの連続で最後まで読ませるものはある。
・「責苦の園」 ピエール・シェーヌ
タイトルの責苦の園=中国の処刑場の直接描写が無く(原作小説にはあるとのこと)、登場人物の会話で間接的にその凄惨さが語られるというのは、
意外であった。演出上の困難さ回避のためであろうか。
代わりというては何だが、シナリオのオリジナルである中国人少女の背中の皮を剥ぐシーン(細かい演出に関しての指示も書き込まれている)は、
読んでいるだけでも凄いものはあるが。
・「怪物を作る男」 マクス・モレー、シャルル・エラン、ポル・デストク
「闇の中の接吻」や「責苦の園」のようなグラン=ギニョルらしい
凄惨なラストを期待していると、上手く外されるという感あり。
女性観客ウケ狙いの作であろうか。
解説には「本作はグラン=ギニョル劇の中でもとりわけ猟奇性の高い作品」
とあるが、そうとは思えぬ。
キメラねたとかあるゆえの評価であろうか。
- 429 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/15(土) 19:01:26.55 ID:i6j1c9Z3
- 巻末には「グラン=ギニョル主要作品紹介」という文献が付されているが、
アウトラインだけでは判断し難いものがあるとはいえ
本書収録作品よりも面白そうなもの多数。
解説でも指摘されているとおり、スーパーナチュラルな内容のものは殆ど無い
のが時代性を考えると不思議な感はあり、モーパッサンのような書き手は
いても、ジャンルとしての怪奇小説が英米ほどには愛読されていないフランス
だからであろうか。
- 430 :名無しのオプ:2011/10/15(土) 20:36:02.35 ID:EsECqUEG
- www
- 431 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/16(日) 18:33:31.49 ID:gaAv7HSM
- スチュアート・カミンスキー「刑事エイブ・リーバーマン 冬の裁き」を読む。
老刑事を主人公にした翻訳第1作、シリーズでは第3作とのことである。
警察小説好きな俺だが、うーん、少し期待し過ぎたかなという感はある。
ウインディ・シティの通称さえあるシカゴの冬の情景描写は、詳細かつリアル、
これに主人公たちの心情が被るという作品の雰囲気は悪くはないのだが、
とっくにマクベインやスウェーデンの夫婦作家がやってることだし。
本作に限っていえば、刑事たちの24時間を描くという趣向も、
マクベイン、否、それ以前にJ・J・マリックがやっとるし。
近年のこのジャンルのヒット作であるフロスト・シリーズのような痛快な
はじけぶりも期待出来ない地味な作風でもあるし、
最後のドンデン返し(これも強い偶然性絡みな設定)まで、一応、読んだ程度
というたところ。
- 432 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 433 :名無しのオプ:2011/10/25(火) 11:32:25.28 ID:WiRvkhyv
- とアガサスレに書いたらクソ運営に削除されましたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
冗談も通じないクソ運営はコカイン入りチョコ食べて死ねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 434 :名無しのオプ:2011/10/25(火) 16:06:26.74 ID:kJKe3Kte
- 冗談になってないお前が死ねや、クズ
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