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『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.7
- 1 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:38:59 ID:R7m5b5b8
- 『読みました』報告の形式は自由です。
ただし当然ながら犯人、トリック、プロット等々の
メール欄以外でのネタバレは厳禁です。
なお海外作品は、海外編のスレッドにお願いします。
【前スレ】
『読みました』報告・国内編(書斎厳禁)Part.6
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1262910684/l50
『読みました』報告・国内編Part.5
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1202745748/l50
『読みました』報告・国内編Part.4
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1169870022/l50
『読みました』報告・国内編Part.3
http://book4.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1138283365/l50
『読みました』報告・国内編Part.2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1097703488/l50
『読みました』報告・国内篇
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/984575251/l50
このスレは
書 斎 魔 神 及 び そ の 支 持 者 の 投 稿 禁 止
書 斎 魔 神 一 派 は下記の専用スレへどうぞ。
『読みました』報告スレッド その2
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1284039066/l50
- 2 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:41:00 ID:R7m5b5b8
- NGワード・あぼーんのススメ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■書斎魔神 ◆AhysOwpt/w とは?
かつて発狂コテにも認定された、読みましたスレに住みつく
NGワードの指定対象人物。
ネタバレを含めた持論を主張し続け、また、
議論においても他者の意見を受け入れようとしない傲慢な態度から、
他の住人からは忌み嫌われることに。
前スレでのアホアホ発言を一部抜粋。
『 乱歩賞受賞作「暗黒予知」を読み返していた。 』(そんな作品はない)
誹謗中傷当たり前、間違いを認めない、自作自演当たり前と、
三拍子揃った厄介物。
彼の発言に反応してしまうとスレが荒れる一方だが、
反応さえしなければ独り言を言い続けるだけなので、
余程のことがなければ、NGワードに指定してのスルーが推奨される。
どうしても我慢できない・反論したい場合は最悪板で。
■NGワード・あぼーんについて
2ちゃんねる専用ブラウザのオプションのひとつ。
設定することで、任意のレスを消すことができる。
2ちゃんねる専用ブラウザに関するサイトはこちら。
↓
http://www.monazilla.org/
- 3 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:41:28 ID:R7m5b5b8
- || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
|| 与えないで下さい。 ΛΛ
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \ (゚ー゚*) キホン。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 ⊂⊂ |
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_ | ̄ ̄ ̄ ̄|
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄
〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。
〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,)
〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
- 4 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 10:49:07 ID:R7m5b5b8
- スレタイに書斎の文字が入ってしまった…
- 5 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 12:47:24 ID:KK4e1/BY
- スレ乱立荒らしの犯行声明
58 名前:名無しのオプ[sage] 投稿日:2010/09/12(日) 10:53:16 ID:R7m5b5b8
ここは書斎がネタバレを垂れ流し
書斎支持者がミステリーと無関係の雑談をするスレだそうですので
まともに感想を書き込みたい人のためのスレを立てました。
スレの趣旨がまるっきり違うのだから重複スレじゃないよw
- 6 :名無しのオプ:2010/09/12(日) 16:24:35 ID:pZMdjlfP
- >>1乙。
- 7 :せっかくだから俺はこっちのスレを選ぶぜ!:2010/09/13(月) 11:38:30 ID:k+byKn5T
- 『死者を笞打て』鮎川哲也
これ、推理もなにも関係なく
小説の趣旨から犯人が推定できる。
伏線やなにかはさすがにしっかりしている分
惜しい気がする。
- 8 :名無しのオプ:2010/09/14(火) 00:18:18 ID:K9XWL7oV
- 辻真先『仮題・中学殺人事件』
どうしたら「読者が犯人」という設定が成り立つのかと思ったら……そういう手で来ましたか。
ちょっと期待外れだったな、というのが感想。
- 9 :名無しのオプ:2010/09/14(火) 18:32:28 ID:+FwAzASX
- 加門七海 『環蛇銭』
薀蓄部分は面白かったがラストがまんま水銀&人魚でひねり無さ杉!
人間ドラマ部分だけだったら漫画だけど 高橋留美子『人魚の森』 の
方がスケールがあって感動的。
丹=水銀を不老長寿伝説に結びつけるのはありがちだが、現在では科
学的に根拠がないと判明しているから小道具としてマンマだとシラケル
古墳&水銀&人魚の部分をもっと現代科学的に理屈付けして欲しか
った。たとえば小池武彦『春紫苑の憂鬱』 のネタバレ部分みたいに
ニンカン→嬰児→幹細胞移植実験→第九陸軍研究所→人体実験
→カニバリズム→不老長寿→クロイツフェルトヤコブ症候群
クロイツフェルトヤコブ症候群まで行くと 『Xファイル』 と一緒になって
しまうので軍部人体実験がらみで暗黒リアリティー出して全体的に古
墳がらみの呪い?的なニュアンスも醸し出しつつラストは『人魚の森』
的なダイナミックな展開で〆て欲しかった。
しかし、『環蛇銭』 →ウロボロス、メダル、古代の遺物、人格憑依、って
いう共通点は最近始まった『仮面ライダーオーズ』のシリアス面の脚本
の補填に使える!って思った。
- 10 :名無しのオプ:2010/09/16(木) 00:31:11 ID:EklUIEBd
- >>8
辻真先って三毛猫ホームズならぬ迷犬ルパン書いていたから
パクリの人ってイメージがあった。
- 11 :名無しのオプ:2010/09/22(水) 12:10:09 ID:kmFCGL/G
- いくらなんでもそれをパクリとは言わんでしょう。
そんなこと言い出したら三毛猫「ホームズ」自体…
- 12 :10:2010/09/22(水) 12:49:12 ID:HnIINiLP
- >>11
まあその当時自分は小学生でしたから…
今と違ってwものすごくピュアな考え方をしていたんですよ。
- 13 :名無しのオプ:2010/09/23(木) 09:11:23 ID:UwZ2vdwo
- ここ使うなよ。
明らかに荒らし目的のスレなんだから。
スレタイくらい目を通してから書き込めよ。
- 14 :名無しのオプ:2010/09/24(金) 11:54:47 ID:h550mG6W
- オマエモナー、って超久しぶりに使ったわこのフレーズ
- 15 :10:2010/09/25(土) 13:11:04 ID:i7etcvcu
- >>11-12
あれをパクリとしたらミステリーはおろか制作物のほとんどがパクリということになるしね。
- 16 :名無しのオプ:2010/09/27(月) 07:17:18 ID:iqWCz3h8
- 『7回死んだ男』読みました。面白かった。
- 17 :名無しのオプ:2010/09/28(火) 17:59:14 ID:Y7ZH9Utw
- 『海のある奈良に死す』有栖川有栖
…微妙、というかちょっとこれは…
いくらなんでもこじつけが過ぎるんじゃないか?と思った。
- 18 :名無しのオプ:2010/10/02(土) 11:40:17 ID:BthoVBKH
- >>17
「ペルシャ猫」くらいになると逆に笑えるから許せるんだけどね。
- 19 :名無しのオプ:2010/10/09(土) 06:48:08 ID:Bh+cJor9
- 読みましたスレは統合されています。
ここは重複スレ。削除される対象なので書き込みは控えましょう。
- 20 :名無しのオプ:2010/10/09(土) 12:09:07 ID:8JQSWE5v
- >>17-18
「モロッコ水晶」もオススメw
- 21 :名無しのオプ:2010/10/09(土) 12:18:42 ID:8JQSWE5v
- 「シャーロック・ホームズと賢者の石」
収録作品4篇中3篇が「ホームズ+その他の有名人」というパターン。
その「その他の有名人」が売りなんだろうけど
それに気をとられてかなり安易な部分があるのが目立つ。
残った1篇『彼が死んだ理由』は文句なく面白いけどね。
- 22 :名無しのオプ:2010/10/10(日) 21:41:58 ID:JvWnDa7c
- このスレは使うなや。普段からネタばれ程度のことに口うるさいのだから最低限のルールくらい守れ。
- 23 :名無しのオプ:2010/10/10(日) 21:46:09 ID:Ndq2FhZB
- 『宛先不明』 鮎川哲也
アリバイトリック等はさておき、
犯人、お前殺すならそいつじゃなくてもっと別な奴を殺せ
と言いたくなった。
- 24 :名無しのオプ:2010/10/13(水) 16:05:37 ID:hbDQD2PY
- 質問・雑談すれとか全然機能してないんだけど
まともな質問とかは何所でやればいいんだろ
- 25 :名無しのオプ:2010/10/13(水) 19:03:49 ID:JrO+i7+L
- >>24
とりあえずこちら↓で聞いてみて下さい。
私でもわかることならすぐお答えできるんですが・・・。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8993/1252351411/l50
- 26 :名無しのオプ:2010/10/14(木) 16:33:47 ID:D8S6KXOo
- >>24
このスレでもかまわんと思うけど、それらしいタイトルでスレ立てするのもいいかもね
現行の雑談スレは書斎&でつまつ祭りになってるからなあ…
- 27 :名無しのオプ:2010/10/15(金) 07:12:27 ID:poUqAecI
- >>24-26
2ちゃんねるであれば、(シベリア板等でない限り)どこに立ててもヤツ等は来ちゃうし、わざわざヤツ等を呼び寄せるアホもいるからなあ。
- 28 :名無しのオプ:2010/10/15(金) 20:03:59 ID:mB1l8luc
- アンチがヲチしている限り、状況は変わらないよ。
- 29 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/06(土) 22:34:59 ID:LuDBBvUk
- 「火の鈴」小林久三(角川書店)
久々某スレからのセレクト。
短編集。大体アリバイ崩しかな。でも時刻表はないから安心して。
白眉は「火の坂道」かしらん。割と単純な物理トリックだけど、中々良い。
他の3編ははっきり言ってどれも微妙。
特に表題作のトリックは無茶だろう。こんなもんすぐ発覚するよ。
- 30 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/06(土) 22:36:13 ID:LuDBBvUk
- 「湖底のまつり」泡坂妻夫(東京創元社)
傷心旅行で山奥の村へやってきたOL紀子は川で溺れそうになっているところを
男に助けられる。
埴田晃二と名乗るその男と、紀子は一夜を過ごした。
しかし翌朝男の姿は消えており、村人に聞くと晃二は既に故人であったことが判る。
それも何者かに毒殺されていたというのだった……。
やや期待したががっかり。
この冒頭の謎がメインかと思いきや、すぐに話の中心は毒殺事件の顛末に移る。
となれば冒頭の謎はあくまでも従であり大した真相は見込めまいなと割り切って読み進めた。
で、毒殺事件だがこちらは特に謎解きが行われるでもなく段々と解けていく感じ。
イニシャルに関する件は強引だと思う。
そして終盤に冒頭の謎も明かされるのだが、これがまた強引でなあ。
いくら文章がよくたってこれはやっぱりがっかりおっぱいだ。
解説の綾辻は誉め過ぎだろうて。
- 31 :名無しのオプ:2010/11/06(土) 23:53:21 ID:K6DdNx5h
- 読後感よ、もうやめろ。
大勢は決したんだよ。
このスレは使うな。
- 32 :名無しのオプ:2010/11/07(日) 00:01:50 ID:p2o6O5nu
- このスレが本スレと認定されました。
- 33 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/10(水) 02:07:43 ID:25rKQkBp
- 「初陣 隠蔽捜査3.5」今野敏(新潮社)
キャラ萌え小説インペリアル捜査シリーズスピンオフ短編集なんつって。
今回は竜崎の盟友(?)伊丹が主人公な訳で、彼に萌えはしないものの、好感は抱ける。
家庭は冷え冷えで可哀相だけどね。
特にどれが良いということはなく、一気に読め。いいから読め。(←とんぼ風)
あの作品の舞台裏も判っちゃうし。
ただ、一つ気になるのは警察の不祥事に対する認識が甘い点。
これは伊丹も竜崎もそう。シリーズを通して気になるな。
マスコミは確かに権力だがその度合いは警察の方が上だろうし、
更にマスコミからは政治家よりもタブー視されていると思う。
しかしアホみたいに読みやすくてワラタ。
- 34 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/12(金) 00:34:41 ID:NkF5JJCA
- 「ここに死体を捨てないでください!」東川篤哉(光文社)
「あたし、人を刺し殺したの!」
妹からの電話でいきなりの仰天告白を受けた香織は駆けつけたアパートの一室で
女性の死体を発見する。
とにかく隠さなきゃと焦る香織は偶然近くにいた軽トラの運転手鉄男を
無理やり巻き込んで死体を捨てにいくことに。
しかし、それは奇妙奇天烈な事件の始まりに過ぎなかった……。
3冊目かな。
軽妙な筆運びで凄く入りやすくて読みやすかった。
300ちょいとページ数もコメディ仕立てな作風にマッチしている。
ただ、ミステリーとしてのプロットは出だしから予測した程錯綜してはいなかった。
割と早い段階で構図が浮かび上がってくる。
でも解りやすい一発大トリックは好印象。プロットとの融解度も高いし。
二昔前のラノベかと見紛うばかりの掛け合いやドタバタも慣れればニヤニヤ。
しかし残念なことが一つ。彼女が出てこない。
- 35 :名無しのオプ:2010/11/14(日) 08:31:52 ID:11byKHQI
- 読後感よ、悪あがきはもうやめろ。見苦しいだけだ。
- 36 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/11/14(日) 16:58:38 ID:L4dnadSv
- 「水斬の剣」鈴木英治(角川春樹事務所)
駿河沼里八万石の城下で顔を潰された斬殺体が発見された。
同心森島新兵衛は中間源次と共に事件の捜査に当たるのだが次々と新たな死体が発見され、
更に藩主が誘拐されるという大事件が出来する。
果たして一連の出来事の真相とは――?
ゴミみたいに出ている文庫書き下ろし時代小説の中でも、
ミステリーとして面白いとムック本に載ってたんで読むの巻。
これは私立探偵小説のノリだね。
とにかく事件が多発して、疑問点が雲をなす。主人公は特に推理せずひたすら歩き回る。
そして入り組んだ人間関係が浮かび上がってきて――みたいな感じ。
中々全貌が解らないから若干イライラするし、真相はやり過ぎの観がある。
畳み方も強引。
まあでも途中の引きは悪くないし詰まらなくはないかな。
- 37 :名無しのオプ:2010/11/14(日) 23:25:14 ID:OwoJ+7Qg
- >>35
書斎魔神、死亡確認
- 38 :名無しのオプ:2010/11/15(月) 16:53:00 ID:3dNePI40
- 王大人、乙w
- 39 :名無しのオプ:2010/11/17(水) 15:16:32 ID:cJIPuaOG
- 赤朽葉家の伝説読みました、いやー久し振りに面白いの読んだわ〜第一章面白過ぎ、あのまま最終章までいってほしかった
- 40 :名無しのオプ:2010/11/23(火) 14:32:09 ID:zaUVByBb
- >>39
感想は読みました統一スレに書き込まないとダメだよ。
- 41 :名無しのオプ:2010/11/23(火) 15:26:25 ID:+Tqk4VQt
- http://hissi.org/read.php/mystery/20101123/emFVVkJ5QmI.html
- 42 :名無しのオプ:2010/11/24(水) 02:57:01 ID:JCDE0YWg
- 2ちゃんねらはルールに厳しいな。尊敬する。
- 43 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/02(木) 18:16:50 ID:P9ukG/wu
- 「黒と愛」飛鳥部勝則(早川書房)
フリーター亜久直人は友達のカメラマン崔川に誘われて
地方局の心霊ロケに参加することになる。
向かった先は奇傾城と呼ばれる和洋折衷の奇妙な城。
撮影クルーは泊まり込みで取材に臨むが、その夜幽霊が出るという部屋で
ディレクターの蒲生が惨殺されてしまう。
現場は密室。その後崔川から意見を求められた亜久は即座に犯人を指摘してみせるのだが……。
まだ3冊目だが飛鳥部さんは好きな作家。寒い夜に暖を取りながら読むのに向いてる。
本作についてまず良かった所を挙げていく。
奇傾城という世界観。
これはかなり成功していると思う。殊に後半の怒涛の展開は異様な熱気に包まれていて圧巻。
ここまでやったらもうSFじゃないかと思うが、まあギリギリセーフかな。
その辺前作の方が上手く処理してた。
密室トリック。
本作には複数の密室が出てくるんだけど、どれも良い。
特にメインのそれは伏線も巧妙に張っていて好印象。
プロット。
さり気ない伏線が最後に効いてきたりして中々巧い。
このくらいの構えじゃなきゃ現代本格とは言えないよね。
次に悪かった所。
キャラクター。
壊れてる奴多過ぎ。殊に工房で壊れてるってのは設定としても手垢が付いて
新鮮味がないし、年齢的に説得力がないからファッションに見える。
あと全体的にホラー蘊蓄語り過ぎ。語らせるキャラは絞るべきだ。
某トリック。
これ自体真新しいものじゃないが何より問題なのは当てはめ方。
ホニャララはないわ。下手過ぎだろ。アンフェアと言っても良いくらい。
某推理漫画のが余程上手にやってたぞ。
他気になった所→中盤のエロ痛描写で気分悪くなった(何分育ちが良いもので)
→×ヴァルギリプス ○ヴァルプルギス
→メル欄は?
- 44 :名無しのオプ:2010/12/11(土) 07:51:31 ID:JEUbu9N2
- 読後感って、Yの悲劇のメインの謎を理解できてないくせに
他人を叩こうとして、逆に自分が大恥かいた人でしょ?
園児の感想なんか誰も読まないから、書かせておけばいいんじゃね?
しかし、Yを誤読するかね普通・・・・
- 45 :名無しのオプ:2010/12/11(土) 12:02:38 ID:qFNv2Lyz
- >>44
それは書斎魔神。
- 46 :名無しのオプ:2010/12/12(日) 14:24:31 ID:spjlTGkn
- いや読後感だろ。
あれはワラタ。
- 47 :名無しのオプ:2010/12/12(日) 15:48:26 ID:xEVCICUM
- 読後感もとんだ食わせ物だな。
- 48 :名無しのオプ:2010/12/12(日) 19:10:41 ID:qJmRuLu+
- >>46-47
書斎の自演乙。
自分がクイーンスレでどんなレスしたのかくらい覚えておけよw
- 49 :名無しのオプ:2010/12/13(月) 18:20:54 ID:K+OMKG2r
- 自分が叩かれると、なぜか書斎を持ち出して
話を有耶無耶にしようとする読後感w
いくらなんでも、>>45と>>48は突然すぎだよ
- 50 :名無しのオプ:2010/12/13(月) 19:11:49 ID:tJkIsPwX
- そんなこと言ったら>>44なんて突然もいいとこだろw
全く何の脈絡もないし、そもそもスレ違い
それなのにソースも求めずageで尻馬に乗る>>46-47も胡散臭い
書斎かどうかは知らんが荒らしなのは間違いない
- 51 :名無しのオプ:2010/12/13(月) 23:36:42 ID:5PcOf+iW
- 少なくとも>>47は書斎だな。
IDで検索すればこの通り。
http://hissi.org/read.php/mystery/20101212/eEVWQ0lDVU0.html
- 52 :名無しのオプ:2010/12/15(水) 23:39:46 ID:jw53C1Xy
- 書斎を擁護するレスならまだしも、書斎以外の奴を批判するレスが出ただけで
全部書斎の自演だとか言い出す奴は、ぶっちゃけ基地外としか思えない。
こういう奴って、書斎憎しのせいで、もう物事をまともに判断することすら
出来なくなってるんだろうな。
- 53 :名無しのオプ:2010/12/15(水) 23:58:50 ID:8eKSvXic
- 書斎以外の奴を批判するレスが出た“だけ”で“全部”書斎の自演だとか言い出す奴なんて
1人もいませんけど
- 54 :名無しのオプ:2010/12/16(木) 00:03:29 ID:FzUYlaH6
- >>53
じゃあそう思ってればいいだろ。なんで必死なんだw
- 55 :名無しのオプ:2010/12/16(木) 00:57:12 ID:71nbhHzk
- 必死って言うのはさ、
>>44みたいに突然スレ違いで訳の解らないいちゃもん付ける奴とか
>>52みたいに都合の悪い事実(>>51等)は無視して出鱈目を言う奴のことじゃね?
- 56 :名無しのオプ:2010/12/16(木) 12:21:43 ID:0NSBz3UA
- >>52
で、>>49のように自分に反論するのは読後感だと決めつけている人は
まともな判断ができているというのかな?
- 57 :名無しのオプ:2010/12/18(土) 13:58:18 ID:qq7apAV7
- >>55-56
で、なんでそんなに必死なの?
もしかして、図星だったの?
- 58 :名無しのオプ:2010/12/18(土) 15:03:41 ID:1TaTXEom
- と、必死な>>57であった。
本人のレスによれば「図星」だったらしい。
- 59 :名無しのオプ:2010/12/18(土) 16:16:51 ID:qq7apAV7
- 2日空いてもすぐ反応するんだな必死すぎワロタ
- 60 :名無しのオプ:2010/12/18(土) 17:39:17 ID:kcXs46pF
- ID:qq7apAV7
このスレにずうっと張り付いているのか。
必死なんだな。
- 61 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:45:39 ID:72VrgO04
- 「山田風太郎ミステリー傑作選B 夜よりほかに聴くものもなし〈サスペンス篇〉」(光文社)
〈評価〉
1、○2、◎3、○4、○5、○6、○7、○8、○9、○10、△11、○12、△13、○
〈感想〉
この叢書3冊目。
サスペンス篇と銘打っていても一皮剥けば本格なのではないかと疑ったが、違った。
これは本格ではない、サスペンスだ。謎はあるが殊更な謎解きはない。
心理を読ませストーリーを読ませ社会派を含ませオチを付ける。
そして奇妙な味の風味もある。流石の書き分け。ただし、奇想度は低いのでご注意されたし。
ベストは「目撃者」。これは不条理サスペンスであるばかりでなく、
最後の一撃ものでもあると思う。大方の作家も読者もああいう発想はしない。凄い。
次点は「動機」。これは伏線が良く効いていてプロットとしては一番優れていたと思う。
しかしラストが甘い! 余詰めが足りない。
△のものも技巧的に見て辛くなりはしたものの、ストーリーは良いのでご安心を。
表題作は、老刑事を主人公にした連作。単純な悪とは割り切れない犯罪者たちを描く。
社会派であるがむしろホワイダニットを楽しむものとして読んだ。
中にはトリックを用いたものもあり。
ベストは「無関係」。ラストの犯人の告白には一種異様な説得力があった。
次点は「必要悪」。
おまけ 564〜565
- 62 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:48:16 ID:72VrgO04
- 「エデン」近藤史恵(新潮社)
フランスの自転車レースチームで活躍中の日本人誓。
最大のイベントであるツール・ド・フランスを目前にしたある日、チーム存続の危機が持ち上がる。
誓はチームのためそして自分自身のために優勝目指す。
ミステリーじゃないっす。続編としての興味がある人以外は間違えて読まないように。
事件は起こるっちゃ起こるけどね。真相は告白で明かされるし、謎解きとかはない。
つか、ホ(ry
- 63 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/18(土) 23:50:48 ID:72VrgO04
- 「白馬山荘殺人事件」東野圭吾(光文社)
一年前、謎の言葉を残して死んだ兄公一の真実を知るため、
菜穂子は親友と共に死に場所であるペンション『まざあ・ぐうす』へとやってくる。
各部屋にはマザー・グースの唄の壁掛けが飾られており、
公一はこの唄に隠された暗号を解こうとしていたという。
そしてこのペンションでは二年前にも人が死んでいた。
暗号に挑む2人だったが、殺人事件が発生して……。
久々東野初期本格。
面白かった。密室あり暗号ありどんでん返しありと手堅く読ませる佳作ではないかと。
伏線も、特に暗号に関しては、ちゃんと貼ってあるし。
あと、とある“仕掛け”をジョバンニあっさり明かしちゃうのが面白い。
新本格作家なら確実に終盤まで引っ張る類のものだと思うが、
ひがしのりのアイデンティティは別にあり、か。
ただ主人公2人がちょっと好きになれない。
特に語り手である菜穂子は他人に対してやたらと嫌悪感を抱いたり
唐突にシニックだったりしてどうも……。
最後に、298ページの論理はよく解らない……。
- 64 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 07:32:53 ID:BmtctOpk
- >>50や>>55(同一人物?)は、マジで文章の読解力ってものがないっぽいね。
それとも、ただの荒らしなのかな?
上の方からしばらく「このスレを本スレとして使うか否か」という話題が続いてて、
それでも読後感がまだここに感想(>>43)を書いたから、それを受けて
>>44で「誰も読まないから書かせておけ」というレスがあったのは、
流れとしては普通につながってるでしょ。
それに対していきなり>>45みたいに別の論点を持ち出す方が
よっぽど突然の馬鹿レスにしか見えないし、弁護しても苦しすぎるよ。
- 65 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 12:46:34 ID:Wa89tA+W
- 読後感が登場する>>29以前のレスの中で、
感想のレスは7(>>7>>8>>9>>16>>17>>21>>23)、「このスレを使うな」という主旨のレスは3(>>13>>19>>22)
それも根拠を挙げた上での主張ではなく、ただ「使うな」と命令してるだけ
この時点で
>上の方からしばらく「このスレを本スレとして使うか否か」という話題が続いてて、
なんて状況じゃないことは一目瞭然で読解力以前の問題なんだが
自分の見たいものしか見えない人には五分の議論に見えるのかね(>>51や>>56も当然スルー)
- 66 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 18:06:00 ID:b8H3c0Ip
- ↑なんか狂気入ってるなこいつ
- 67 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 22:18:15 ID:BmtctOpk
- >>65
>それも根拠を挙げた上での主張ではなく、ただ「使うな」と命令してるだけ
あのさあ、それでも立派な話題だよw
主張に根拠があるか否かとか議論が五分かどうかと、
何についてのレスが書かれているかは、全く別の論点なんだけど?
誰も主張に根拠があるとか五分の議論がされているなんて
主張してるわけじゃなく、ただここが本スレかどうかについて話されていると
書いただけなんだけどねw
相手が主張してもいないことについて、鬼の首を取ったように
トンチンカンな反論をしても、恥をかくだけだよw
- 68 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:07:10 ID:lYRZjaRj
- 頭からスレを見た結果、書斎のいるほうのスレを本スレにしたい奴がいるのはよくわかったw
- 69 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:27:53 ID:b8H3c0Ip
- >>52
同意
- 70 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:35:58 ID:lYRZjaRj
- >>69
で、お前を叩くのは全て読後感の自演なんだよな?
- 71 :名無しのオプ:2010/12/19(日) 23:40:59 ID:lYRZjaRj
- ということで「本スレ」のほうに「立派な話題」を転載しておきましたので
「本スレ」のほうで続きをやろうやw
- 72 :名無しのオプ:2010/12/20(月) 00:12:38 ID:hq8dBmPW
- >>67
でもそんなのに配慮して感想書くのを止める必要は全くないよね?
読後感だろうと他の誰だろうと
- 73 :名無しのオプ:2010/12/20(月) 00:32:34 ID:gPDBJg6d
- >>72
もちろんその通り。
実際書斎&書斎がいても構わない人と
書斎のいるスレにはいたくない人とで棲み分けができている。
- 74 :名無しのオプ:2010/12/20(月) 15:06:07 ID:/qBA2y3Q
- >>72
池沼ワラタ
お前>>67の最後の2行を、100回ほど声に出して読めよw
- 75 :名無しのオプ:2010/12/23(木) 23:51:39 ID:/ZURNPZn
- >>71があっちのスレで叩かれまくっててワロタ
調子こいてスレを荒らすから、そういう目にあうんだよ
何がしたかったんだこのアホw
- 76 :名無しのオプ:2010/12/24(金) 19:02:57 ID:cXc+tw3U
- 荒らし(書斎)を排除するはずの正義の使者wが
自分でスレを荒らしちまってるんだから、もうどうしようもない。
こんな馬鹿(ID:lYRZjaRj)は久々に見た。
- 77 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2010/12/25(土) 23:39:31 ID:Uso0TYlQ
- 「ボディ・メッセージ」安萬純一(東京創元社)
米国メイン州。家に泊まって欲しいという変わった依頼のため
山奥の館に向かった私立探偵のスタンリーとケンウッド。
無事目的地に着いた2人は訳が判らないまま眠りにつくが大音響で起こされる。
見回りに立った彼らが目の当たりにしたものはおぞましいバラバラ死体だった!
慌てて逃げ出し、ボスに連絡して警察にも知らせ再び現場に引き返して来るが、
死体は跡形もなく消え失せていたのだった――。
鮎哲賞受賞作。
某館主の日誌に煽られて読んだら面白かった。
最大の魅力は活躍するのが高等遊民の名探偵ではなく生活臭のある私立探偵たちだというところ。
事件はモロに本格テイストなのに取り組む連中はそうじゃないっていうね。
謎解きも手掛かりから推理とか仮説を立てては崩しとかよりも
とにかく人を探して会って話を聞いてっていう足を使った手法をまずやる。
このミスマッチの妙(は言い過ぎか)が気に入った。
“本格”的な事件にハードボイルド的アプローチをすること自体は目新しい訳ではないが、
今日本の作家がこれをやるっていうのは新本格のために良いことのような気がする。
あ、とは言え勿論最後はきちんと関係者集めて謎解きするんでご心配なく(笑)。
何故バラバラ死体を見せてその後消したのかという謎も、
そもそも何故バラバラにしたのかという謎も綺麗に解き明かされるし、
特に後者には意表を突かれた。更に言えば後に出てくる謎の答えとして鮮やかだった。
所謂ダイイング・メッセージも地に足が付いていて○。
ちなみに巻末に選評が載っているが、手放しで誉めているのは山田正紀だけで
他は軒並み厳しいコメントが並んでいる。
しかし、自分はむしろ山田評の一節に衝撃を受けた。
「もしこの作品が海外の新人の翻訳作品として紹介されればその年のベストテンに入ることだろう」
中々示唆に富んでいると思うがどうだろうか。
補遺
・(メル欄)が疑問
・7と*が逆
- 78 :名無しのオプ:2010/12/31(金) 23:28:10 ID:cYKsuUHv
- 「宗谷・望郷列車殺人号」 辻真先
かなり軽めの作品だが意外と細かい伏線が張られており意外と読みごたえはあった。
- 79 :名無しのオプ:2011/01/01(土) 00:04:30 ID:+FFPeuCW
- それは意外だな
- 80 :名無しのオプ:2011/01/01(土) 16:29:05 ID:UiLpx64G
- >>71
犯行声明乙。
- 81 :名無しのオプ:2011/01/01(土) 17:52:22 ID:S0pO7FH0
- age
- 82 :名無しのオプ:2011/01/02(日) 10:47:58 ID:NCUrzzBK
- もう>>71のことは許してやれ。
自分の行為が嵐に思いっきり該当するから、運営に通報されるとまずいと
さんざん指摘されてようやく理解したんだろ。
- 83 :名無しのオプ:2011/01/02(日) 11:42:35 ID:NCUrzzBK
- ずっと張り付いてて5分後に反応って…ID:lYRZjaRj = ID:fH8FS/70すげーなこの電波くん。
さすがに「悪」(実は自分の嵐行為を批判してくる相手を勝手にそう認定してるだけ)を取り締まるミス板の平和維持軍wだな。
しかも相変わらず>>52の指摘そのまんまの強烈な電波っぷり。
- 84 :名無しのオプ:2011/01/02(日) 11:55:33 ID:QFHFaqYS
- もう一度だけ言う。
自演&荒らしは書斎専用スレでやれ ID:NCUrzzBK = ID:fH8FS/70 。
- 85 :名無しのオプ:2011/01/02(日) 12:25:31 ID:3o2YO4XG
- 必死やな
- 86 :名無しのオプ:2011/01/04(火) 15:44:54 ID:GwzrMB1s
- 「轢き逃げ」佐野洋
轢き逃げ犯が隠されているわけではなく最初から登場しているので
倒叙ミステリーの一種かと思ったら…
犯人の(メール欄)が解決部分で明かされるため多少アンフェアな感じもするが
意外性も高い傑作でした。
- 87 :名無しのオプ:2011/01/05(水) 09:27:54 ID:rCLSVrBI
- 『 「本能寺」の真相 』 姉小路祐
読んだ、というか読んでいる途中なんだけど、どうも苦しくなってきた。
藤本正行の『 信長は謀略で殺されたのか 』や『 本能寺の変 』を読んだ後だと
どうしても資料の解釈が杜撰だったり、資料が存在するものを謎扱いしている点などが目立って
読んでいて背中がむずがゆくなってくる。
- 88 :名無しのオプ:2011/01/06(木) 22:43:07 ID:QpuTY11+
- 「長い廊下がある家」有栖川有栖
よくも悪くも有栖川有栖って感じだった
正月休みでだれてた頭にはいい感じかな
でも有栖川はもう「ああ有栖川だなぁ」ってのを求めて買ってるから
満足した
- 89 :87:2011/01/08(土) 00:15:23 ID:x5zKtP9k
- ようやく読み終わったけど、なんだかなぁ…
歴史に対する考察がまず光秀ありきだし、
陰謀策謀の目白押しでご都合主義だらけだし…
あくまで作中人物の思考であって作者本人のものとは違うかな、と思ったけど
あの後書き読む限りそうでもなさそうだし…
- 90 :名無しのオプ:2011/01/10(月) 21:32:40 ID:MDfwoXT/
- 悪魔が来りて笛を吹く/横溝正史
読み終わった
エロい
エロすぎる
- 91 :名無しのオプ:2011/01/10(月) 23:13:24 ID:LT5zM/Us
- >>90
風が語りかけます。
- 92 :名無しのオプ:2011/01/24(月) 10:55:01 ID:vuAfTOru
- >>89
自分の家系を簒奪しまくる光秀に何も言わずに従い続ける家康とか…違和感あり過ぎるだろw
だったら何のために天下を取ったんだという話。
しかも何か3つの建造物が一直線に並ぶから大いに関連しているという論旨があまりにも幼稚。
何のために直線に並べたのかが全く語られていないから意味がない。
- 93 :名無しのオプ:2011/01/30(日) 12:08:53 ID:exPKld8O
- 『乱歩邸土蔵伝奇』川田武
そうか坂本龍馬を暗殺したのはあの男だったのか!
- 94 :名無しのオプ:2011/02/04(金) 13:02:14 ID:cFN7NbYC
- >>93
わかっていってるんだろけど
あれはちょっと…w
- 95 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/02/12(土) 23:49:38 ID:Cbtrvz9w
- 「白銀ジャック」東野圭吾(実業之日本社)
かつて凄惨な事件が起こったスキー場に突如舞い込んできた脅迫状。
そこにはゲレンデの下に爆弾を埋めた、金を払わなければ爆破させると書かれていた。
索道部マネージャーの倉田は利用客の安全を第一に考えるべきと主張するが、
評判を気にする上層部は犯人の要求に従うことを決める。
かくして雪上での身代金受け渡しとなったのだが、犯人の狙いはそれだけではないようで………。
東野作品は後味悪いの多いんで本格でもなければ読む気しないんだけど、
本作は場所も時間も限られた中で展開する話なんで大丈夫かと思い手に取るの巻。
連載だけど文庫書き下ろし読み捨てキオスクレベル。文庫スタートは分相応かと。
あらすじ読んだ時はスケールのでかいノンストップアクションかと思ったが、
そこはミステリー作家らしく犯人を巡る謎に焦点を当てた作りになっていた。
よって撃ち合いとか殴り合いとか専門知識を活かしてピンチを切り抜けるとかは
ないんであしからず。
で、謎に関してだが、メインの事件についてはまあ、まあ。伏線もあるし。
しかしサブの方は唐突で違和感あり。だったらあんなことしないしあんなことにもならないよ。
- 96 :名無しのオプ:2011/02/15(火) 17:57:25 ID:Zyc8IvWv
- 「ダックコール」ネット検索していたらたまたま知り、
他に読みたかった本もなかったので、はっきり言ってまったく
期待しないまま読んだ。
短編集だが、こんなに読み応えがある本を久しぶりに読んだ。
手ごたえのある文章で、鳥に関わる人とのドラマが鮮烈に描かれている。
他の作品やエッセイも読みたくなった。
- 97 :名無しのオプ:2011/02/17(木) 21:42:16 ID:r3Ok02QY
- 稲見一良は評判いいよね
俺はまだ読んでないけど、「セントメリーのリボン」「男は旗」なんかがミステリ名作選みたいなのに取り上げられてた
「ダックコール」図書館から借りて読んでみるかな
- 98 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/02/26(土) 23:06:16.92 ID:gUTiKR1b
- 「黄色館の秘密」折原一(光文社)
箱根の温泉宿で休暇を楽しんでいた黒星警部は助けを求める虹子からの電話で、
山奥の奇妙な洋館黄色館へと駆けつけた。
館の主人阿久津又造によれば所蔵している黄金仮面を盗み出す旨の
犯行予告があったばかりだという。
成り行きで仕方なくガードマンを引き受けることになった黒星だったが、
予想外の密室殺人が続発する事態になって……。
虹子シリーズ3作目。エロがあるから読むのです。でも今回のエロは抑え気味でイマイチですねえ。
露天風呂シーンくらいしかないですしぃ。
で、ミステリーとしてなんですが、密室殺人、怪盗団、空飛ぶ黄金仮面、多重解決と
魅力的な要素が盛り沢山! なのにこのどうしようもない安さと言ったら(笑)。
これはキャラクターによるところが大きいのかな。迷探偵黒星を始めとして
マンガちっくな登場人物ばかりなので。あと、密室トリックも新鮮味がない上にバカっぽいですからね。
それからある仕掛けについて、これは伏線があからさまだし難易度は低いと思いますが、
しかし、破綻してる気もするんですよね。メル欄とか、メル欄2とか。
最後に、これが真相なのかなっていう疑問が。いくつか気になるピースも残っていた気が。
投げっぱなしの密室もありましたし。
ま、キオミスとしてなら読んでもいいですよ。
虹子はもう出ないのかな〜。
- 99 :名無しのオプ:2011/03/07(月) 17:35:15.14 ID:AAOO7hVB
- 「生首に聞いてみろ」法月綸太郎
前半は助長な美術論が多くて読みにくかったけど、
後半、事件がおこってからはテンポよく読めた。
事件がおこるまでの伏線張りというか、ネタフリが長すぎるw
- 100 :名無しのオプ:2011/03/15(火) 12:24:47.62 ID:v9cTdrzc
- 「半落ち」横山秀夫
一部で批判されてた結末については自分は納得いったが、
「あれ?」というあっけなさが残った。
ただ、読みやすい文章で、すいすい読めました。
- 101 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/03/20(日) 00:03:14.16 ID:e/nPT+He
- 「隻眼の少女」麻耶雄嵩(文藝春秋)
人生に絶望し死ぬために山村を訪れた大学生静馬はそこで謎の美少女探偵御陵みかげと出会う。
折しも村では凄惨な殺人事件が発生し、静馬は成り行き上みかげの助手として捜査に加わることになるのだったが……。
大震災の被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
今年度話題を攫った作品なので期待して読みました。
まず目次を見ると2部構成になっています。そこでまず
中盤に断絶があるんだなと予想しました。その上で読み進めたのですが、
それでも「おやっ」ときて、次に「ええっ」となって、更に「ああ?」で前半読了となりました。
特に真ん中は意外でしたね。はい。
そして後半に行くとここまでやるかという展開になります。ガラリと印象が変わってしまうという。
特に奇想というほどのものはなく骨格としては真っ向勝負の本格だと思うのですが、
凝った肉付けには感心しました。
といって目新しい訳ではなく、フーダニットは近年読んだ某海外ミステリーと同じだし、
振り返ってみた時の印象は某国産ミステリー(続編まだかいな)を思わせました。
気になった点を挙げるなら、(メル欄)ことかな。あと犯人像の構築に不備がある感じ。
あんなことしといて、最後そこ気にするのかよ、みたいな。
- 102 :名無しのオプ:2011/03/21(月) 13:44:52.23 ID:Nv7ESArv
- 「陀吉尼の紡ぐ糸」藤木稟
う〜ん…
雰囲気は好きだけどなんかな〜
肝心な人物の記述が少ないから ふーん って感じ
- 103 :名無しのオプ:2011/03/26(土) 21:45:59.09 ID:sJqfXjub
- 「空飛ぶ馬」北村薫
女子大生の「私」が主人公で、殺人事件ではなく日常の謎を解いていく推理小説
- 104 :名無しのオプ:2011/03/29(火) 17:05:03.95 ID:5QyAOgZ6
- 「今夜、すべてのバーで」中島らも
アル中の怖さがコミカルに描かれていて楽しく読めた。
ただ、当分、お酒はいらない。
なぜなら、ぼくもここに書かれてるような「うまいから飲むのではなく
酔っ払いたいから飲むタイプ」だから
こうゆうアルコールの薬理効果で飲むタイプの先にはアル中が待っている
らしい。
- 105 :名無しのオプ:2011/04/14(木) 01:24:38.59 ID:SM+ADAiO
- 『闇の弁慶』 中津文彦
のっけから『東日流外三郡誌』を持ち上げていて萎えた。
気を取り直して読み進めたら途中でまた「『東日流』の記述では…」ときてまた萎えた。
そりゃ確かに小説なんだから『東日流』を扱っちゃいかんという法はない。
ないけどねぇ…
- 106 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/21(木) 19:53:33.00 ID:O1dA1Xyr
- 「宮原龍雄探偵小説選」宮原龍雄(論創社)
いくつかのアンソロジーで片鱗に触れていたので読む前は
この掃き溜に3匹目の鶴が舞い降りたかと期待していた。
しかし、読み終えた今そう簡単に言い切れないと思い至った。
宮原作品は@地元佐賀を舞台としA伝奇的な要素を盛り込んだB社会派の素振りを見せた
C本格ミステリである。探偵役は刑事乃至検事なのだが、
扱う事件は密室ありアリバイありの不可能犯罪で、奇抜なトリックのオンパレードだ。
総論は素晴らしい。だが各論では2つ気になる箇所がある。
まず1つ目は、探偵について。刑事乃至検事が探偵役ということから
読者は如何にも足を使って核心に迫る凡人探偵を想起する。
事実、作中ことあるごとにファイロ・ヴァンスを引き合いに出され
天才型探偵の不在が強調されている。
だが、作品を読んでいくとこの満城警部補も三原検事も結局は思いつきに近い
天啓によって事件の真相を言い当てることが多いように見受けられる。
そして2つ目は1つ目にリンクするのだが、後半がやたら駆け足で推理の過程が見えないこと。
伏線も不十分だし、犯人自白して探偵の推理が正しかったと判るみたいな。
プロットは良いのに肉付けの途中で飽きてくるんだろうかね。勿体ない。
だから手放しで誉めにくいんだよなぁ。
続く
- 107 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/21(木) 20:28:17.21 ID:O1dA1Xyr
- 承前
本書後半の「評論・随筆篇」を読めば本格非本格に対する作者の複雑な胸中が垣間見えるゆえ、
そこが作風を理解する足掛かりになるのかもね。たぶん……。
ベストは「ニッポン・海鷹」かな。未だ隠然たる勢力を保つ海賊の末裔の島が舞台
なんてロマンがあるし、序盤の幽霊船消失のトリックが鮮やかで印象に残った。
ただし殺人の方はイマイチ。
次点は「不知火」。こちらも先住民が起こした宗教団体が出てきて有明海で派手な爆破消失をやったりして
読み応えがある。露天風呂殺人の盲点を衝いたトリックも良い。あれ、こっちが一番かも。
他にも事故ったトラックの荷台の樽からそのトラックを見送った女性の死体が出てくる
飛び切りの不可能犯罪もの「三つの樽」や、機械トリックが見事な「瓢と鯰」、
チェスタトン風味の「髭のある自画像」、論理のアクロバットが映える「新納の棺」(既読)
などがある。
読んでみなされ。
- 108 :名無しのオプ:2011/04/22(金) 01:54:31.29 ID:fmr/t0f/
- 論創ミステリを掃き溜め呼ばわりかよ。何様のつもりだw
- 109 :読後感:2011/04/22(金) 19:11:50.95 ID:8tbyd3Tj
- すみません、訂正します。
×3匹目
○3羽目
- 110 :名無しのオプ:2011/04/22(金) 19:30:48.64 ID:fmr/t0f/
- 一応、訊いとくけど、その偉そうな口は、既刊を何冊ぐらい
読んだうえで叩いてるんだ?
- 111 :名無しのオプ:2011/04/24(日) 12:57:57.25 ID:ON9Nl2xw
- 日本語が不自由な時点でお察し
- 112 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/04/26(火) 13:02:33.07 ID:o+mtwk+k
- 「民宿雪国」樋口毅宏(祥伝社)
あらすじは書かずにおく。
これはとにかく読んだ方が良い。
と言っても過剰な期待は禁物。
文庫本になったら通勤通学のお供にどうぞ。短いし。
他スレでやたら褒められてたから「『告白』みたいなことにならなきゃ良いが」
と思いつつ読んだが、あれよか大分マシだった。短いし。
扶桑社の某海外小説を連想した。
と激賞してきたが、後半破綻してる。
あんなことをああするのはインポッシャブルやろう。
あと2つほど天晴れな記述これあり。
前者はその後のこともあるから、あの辺の信頼度はかなり低いよ。
- 113 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/21(土) 20:20:59.16 ID:f+2VMcTu
- 大谷羊一郎「殺意の演奏」を読む。
第16回と随分前の乱歩賞受賞作品であり、さすがにバックに描かれた
時代風俗には古さを感じさせるものの、今読んでも象徴詩に触発された
「趣向」は非常に面白い作だ。
最後の最後に思い切り遊んでしまうという本格ミステリらしい楽しさあり。
それまで理知的に見えたヒロイン(ミステリ好き)がいきなりデンパって
しまうというキャラの面白さもあった。
C&W好きな俺には、バンドマン経験がある作者による薀蓄(日本における
C&W史)も面白く読めた。
ただし、この辺は動機形成に少し関係する程度なので、読む者を選ぶかも。
- 114 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/22(日) 18:03:50.67 ID:GFjtdFWf
- 西東登「蟻の木の下で」を読む。
これも懐かしい昭和30年代の乱歩賞受賞作品。
まだ傷痍軍人を見かけることが珍しくなかった時代だからこそ成立し得た物語
と言い得る。
タイトルにある蟻の木の下の惨劇はホラー小説を読むかの如き迫力あり。
ただし、ミステリとしては偶然性に頼った展開が多過ぎで出来は決して
良いとは言えない。
本作のテーマは、フーダニットとしてではなく、犯人視点で普通小説として
書いた方が良かったのではないか?
戦争による悲劇性がよりクローズアップされた作になったと思われだ。
- 115 :名無しのオプ:2011/05/22(日) 18:05:13.13 ID:66gYdhQ4
- 偉そうなこと言っている割に今ごろ読んだのかというレベル。
乱歩賞受賞作くらいもっと前に読んでおけ、知識人だと威張るつもりならな。
- 116 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/27(金) 21:31:47.03 ID:O30NpO13
- 斎藤一郎「出版営業百ものがたり」を読んだ。
現在は出版社代表の著者が、その数十年に渡る出版営業経験から生じたエピを
綴った書である。まあ、仕事とはいえ全国の書店を東奔西走する出版営業とは
正に日常における「冒険」そのものと言い得ようか。
ルーティンワークのように見えて、予想出来ない細事は絶え間ないのである。
この著者の場合、決して艶っぽいものではないが若い女性との出会いが
多いのがうらやましすか(w
旅先のホテルや街角、列車内等で著者がふと催す感興は、外回りの仕事経験が
ある俺には実感を伴うものがあった。
- 117 :名無しのオプ:2011/05/27(金) 21:36:35.03 ID:4aQdXtEg
- まだ金曜日だぞアホ書斎。
読んだフリするのは明日だろ。
- 118 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 01:22:08.49 ID:4NUwUToJ
- 読後感との一騎打ちがまた始まったか。
散々負けた読後感というのも鈍感極まりない男だな。
- 119 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 10:29:11.27 ID:p5c0OBpO
- このスレは読後感さん一人でもっているようなものだな。
感想には異論もあるけどどこかの未読魔珍と違って明らかに読んでいるのが分かる。
- 120 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 13:31:56.54 ID:XdAtSot2
- >>118=読後感の書き方をパクッている書斎魔神
- 121 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/28(土) 19:31:42.71 ID:ywHaj9My
- 「怪奇探偵小説名作選3 水谷準集」を読む。
旧事に属する事だが、この作家の作品集を読みたく思い探したが
果たせなかった。
旺文社文庫、国書刊行会のハードカバーあたりで出るかと思うていたが、
これも無し。
ミステリ作家として活躍が、横溝御大や大乱歩とも被る時期があり、
その時代性、作風(怪奇・猟奇)にも共通するものがあるため、
両巨頭の短編が好きな向きは、一読してみてもよいと思われな1冊だ。
ただし、その語りと雰囲気作りの上手さは認めるにしても、
今読んで、凄く面白い話というのは少ない。
過去に文庫アンソロジーにも採用されている
「恋人を喰べる話」「お・それ・みを」「胡桃園の青白き番人」「カナカナ姫」
「ある決闘」等は、さすがに傑作の名に恥じない面白さであり、
この辺を押さえておけば良しでしょ。
(「屋根裏の亡霊」や「今宵一夜を」の秘密結社ネタには、思わず萎えるもの
あり)俺にとっては、水谷作品初読(角川文庫のアンソロジー)となった
「カナカナ姫」は、独自のペーソスが漂う印象深き作であり、
ここにおいて水谷氏は文学的領域に限り無く近づいているという感を
あらためて抱いた。
- 122 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 20:00:00.01 ID:9ecB8835
- 書斎の無知がよく分かるなw
しかもこいつ、この本自体の感想を全く書いていないしw
- 123 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 21:19:30.69 ID:4NUwUToJ
- コテハン叩きは他所でやれボケが。
- 124 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 21:27:05.04 ID:9ecB8835
- と、ほざくお前は読後感を叩いているんだよなw
- 125 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 22:07:34.35 ID:+d0oP4cJ
- これ、笑うところ? これが病気ということか。精神の。
>118 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2011/05/28(土) 01:22:08.49 ID:4NUwUToJ
>読後感との一騎打ちがまた始まったか。
>散々負けた読後感というのも鈍感極まりない男だな。
>123 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2011/05/28(土) 21:19:30.69 ID:4NUwUToJ
>コテハン叩きは他所でやれボケが。
- 126 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/29(日) 22:08:36.91 ID:DLCBp12W
- 小泉喜美子「弁護側の証人」を読む。
一部で評価が高く、新装版の売行きも好調だった作。
まあ、ある種の叙述トリックを使った作だが、正直言うてつまらん。
普通に読んでいれば真相は途中で見えるし(ドンデン返しがあるかと
思うたのだが、やはりヒロインが犯人だったとか・・・)、
どうもこの作者の女性らしいねちっこい文体が俺には合わないのも難だ。
- 127 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:14:03.74 ID:j6mE/hGu
- タイトルについてはどう思われますか?
- 128 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:14:47.62 ID:Z/yTC3AX
- 小林一太(禿げ数田)さん 1982年6月生まれ
埼玉不死身出身 A型 犯罪者
親は小役人
妹久美あり
詳しくは小林 禿げ 一太でgoogle検索
- 129 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 22:33:20.53 ID:obaGfdbB
- またネタばらしって得意面か
下種な奴
- 130 :名無しのオプ:2011/05/30(月) 00:16:30.57 ID:bKU4D979
- 得意げにネタバレして、しかもそれが間違っているってwwwwww
思いっきり作者の叙述トリックに引っかかっているじゃねーか。
- 131 :◇書斎のバカ晒し上げ:2011/05/31(火) 22:56:21.98 ID:eLpjcwQp
- 281 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/05/28(土) 23:52:33.36 ID:2EiCbgnS
ヘレン・マクロイ「幽霊3/2」を読む。
(略)ここは本作新訳者の「あとがき」あたりを読みたかった
ところである。
282 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 23:56:05.12 ID:Y63Tviuv
また笑われるようなことをw
数学ができないのはわかるけど、それでもそんな間違いはしないよ。
283 :名無しのオプ:2011/05/28(土) 23:56:29.25 ID:9ecB8835
「幽霊の2/3」なら存在するが「幽霊3/2」かw
ちゃんと読んだのなら「2/3」の意味がわかるはずなんだがw
285 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 00:13:44.36 ID:hYwlkAK6
「ユーレイにぶんのさん」wwwwwwwww
作品のタイトルも正しく把握できない程度の知能で
内容が理解できるはずもないわな。
286 :名無しのオプ:2011/05/29(日) 00:21:16.52 ID:Up52ghS8
だってほら書斎さん、分数分かんないから・・・w
- 132 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/06/08(水) 21:17:36.46 ID:ncngo1to
- 「縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿」加賀美雅之(講談社)
密かに待望の新作は著者初の短編集。ということで期待はいやが上にも高まる訳ですが……。
結論から言うと微妙だなあ。どれも突端の怪奇性・不可能趣味は抜群なんですが、
話が種明かしに進んでいくとワクワク感が萎んでいくんですよねー。
それはある程度は仕方がない、本格の宿命みたいなものなんですけど、
トリック自体が既視感アリアリだったり機械性がピンとこなかったりしまして。
あとメアリーが出て来なかったのも個人的には不満です(笑)。
ベストは表題作かな。
幽体で決闘に臨んだ霊能者が、遠く離れた場所にいる相手を秘蔵の短剣で刺殺し、
更に相手の放った銃弾に射殺されてしまうという飛びっきりの不可能犯罪を扱っています。
複数のトリックが使われており、内一つがユニークで印象に残りました。
でもこれ可能なのかしら(笑)。
- 133 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/06/08(水) 21:18:36.43 ID:ncngo1to
- 「原島弁護士の愛と悲しみ」小杉健治(光文社)
久々某スレからのセレクト。あのスレでコスギーノ作品はやたら評価が高いんだけど、
長らく読めずにいた。が遂に、デビュー作含む短編集である本書を読んだぜ!
うーん、以前「偽証」を読んだ時にも書いたと思うが、惜しいんだよな。
着想やプロットは良いのに肉付け段階で荒いor甘い。そのせいで後付けぽくなって損してる。
まあ、ひょっとしたら万人受けするように解りやすくしているのやも知れぬが……。
敢えてベストを挙げると……うーん、保留(笑)。
デビュー=表題作は真相に矛盾があるようだし……。
蛇足ながら、この人はいわゆる人権派に批判的な気がする。この視点は非弁護士作家ゆえかな。
お陰でブラックジョーク思い付けた(笑)
- 134 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/11(土) 16:46:50.22 ID:zAIHPsDV
- 「怪奇探偵小説選2 渡辺啓助集」を読む。
最終的には、思いの外拾いものという感有りだが、
今読むと、つまらない、たいして面白くない作品が前半・中盤に収録されて
おり、これは編集上の至らない点として批判されても仕方なかろう。
表紙カバー裏に紹介文がある「偽眼のマドンナ」「写真魔」「聖悪魔」「地獄横丁」
は、謎解きミステリ色が濃いものをという趣旨で紹介されているにしても、
期待外れなものが多い。
正直言うて、「血痕二重奏」あたりまでは、あざとさが目立つだけであり、
次の「吸血花」は業病ネタオチ(問題視されるのは、業病が出て来ることではなく、あえて収録するほどの出来の作であるかということだ)
読むのを止めようかと思うた。
ただし、この後の収録作品にガンガン面白い作が登場する。
「塗込められた洋次郎」の凄惨ながらペーソス漂うテースト、
バケモノのような男は正にねらーそのものという感あり。
「北海道四谷怪談」はタイトルから期待する程の出来ではなかったが、
昔の学園ミステリ的「暗室」(オストラシズムを指摘するJKに萌え(w )、
残虐、因縁が炸裂する病院ミステリ「灰色インコ」、
海外(ドイツ)を舞台にし横溝風因縁噺が満開な「悪魔の指」、
最終的にロビンソン=ねらーかおな「血のロビンソン」、
グロ満開な「紅花」、基本線はドロドロ情事有りなんだが、
教育者の良心を覗わせるオチがどこか爽やかな「血蝙蝠」、
グロくも哀しくこれもねらー好みな「屍くずれ」(これってねらーそのものでは(w )
この作品集は、ほぼ半分読めはオールOKという感あり。
- 135 :名無しのオプ:2011/06/12(日) 09:22:06.56 ID:qIHs+kBo
- 毒互換は出て行け。荒らしのくせにいつもまでも。
- 136 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/19(日) 17:35:28.64 ID:Q+pd7ov5
- 久々に鮎川哲也「ペトロフ事件」を再読。
メーントリックに変りはないものの、初読の角川版とはかなり異なる読後感
あり。これはひとえにヒロインのロシア娘のキャラ展開ゆえかと思う。
俺はもっか入手容易なこのバージョンの方が後味良く、好みではある。
とにかく、後に時刻表トリックを書きまくるマエストロ鮎が、
何と長編第1作(長めの中編という見解もあろうが)において、
既にアンチ時刻表トリック的作を著しているのが、たまらなく面白いのだ。
土地鑑のある読者は、いまでは殆ど皆無であろうが、無味乾燥な推理ゲーム
に止まらぬ満州情緒満載も読物としては良し。
- 137 :名無しのオプ:2011/06/23(木) 00:15:41.88 ID:/FBuzkO5
- まあ読後感は、「Yの悲劇」のメインの謎の意味すら
理解できなかったお方だからな
まあそれだけならいいんだけど、自分が間違ってるのも理解できず
正しく理解してる他人をあざ笑おうとして自分が恥をかくという醜態を
演じてくれたからな
それでよくまあ性懲りもなく読後感とか書き続けてるわ
ちゃんと読めてるのかよこいつw
- 138 :名無しのオプ:2011/06/23(木) 04:50:56.44 ID:SLQxcyNb
- それ書斎の間違いじゃないの?
それにそれが事実だとしても書斎よりはマシだし。
- 139 :名無しのオプ:2011/06/25(土) 14:37:45.43 ID:kViphcqR
- >>137
それもう10回以上書き込んでるだろ
事の真偽以前にお前の粘着の異常さのが上回ってるよ
- 140 :名無しのオプ:2011/06/25(土) 16:23:55.14 ID:3cvSEDSj
- >>139
それもう10回以上書き込んでるだろ
事の真偽以前にお前の粘着の異常さのが上回ってるよ
人をどうこう言う前に自分のしていることをよく見直そうよなw
- 141 :名無しのオプ:2011/06/25(土) 16:54:18.61 ID:kViphcqR
- あーゴメンゴメン
荒らしはスルーだったな
- 142 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/25(土) 22:06:47.34 ID:sqWT7fIi
- 「夏目家順路」を読む。
序章でメーンとなる老人の過去に殺人未遂(家庭内な出来事として処理され公にはならず)の過去があるという点を除き、ミステリ性を見ることは困難な作とは言い得る。
しかしながら、しょぼい謎解きミステリに耽溺中なオタには、精神的更正の
意味もあって、リーダビリティにも富む本作(=現代純文学)を手にして欲しく思う次第なのだ。
一見、大往生したかに見える夏目老人の葬儀に集う親戚・知人各人の「思い」
とは・・・多視点で老人の生き様を描いたような作を期待していた自分
としては、老人自身よりも葬儀参列者の人生(つまり「生き様」である)を
描くことに焦点を当てた本作に対し外された感はあるものの、
作者の意図はそれはそれで面白いものがあったやに思う。
- 143 :名無しのオプ:2011/06/26(日) 11:19:09.87 ID:Zv4koBfN
- >>138>>140
ID:kViphcqRは統合スレ立てた便乗荒らし君。
相手にするなよ。
- 144 :名無しのオプ:2011/06/26(日) 11:34:26.12 ID:A7g3uVml
- /FBuzkO5=3cvSEDSjってことか
- 145 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/06/26(日) 18:34:56.67 ID:Ik5w0zzR
- 江戸川乱歩「偉大なる夢」を久々に再読。
ファンには周知のことだが、いずれのジャンルでも長編を書いていそうで、
超自然現象ねたの怪奇小説は一短編、時代小説はリレー小説1回分のみを
残すに止まった大乱歩の手による、何と長編エスピオナージュ(スパイ小説)
である。しかも、戯画化したルーズベルト大統領の様、赤十字病院を空爆する
米軍と正に鬼畜米英モード(本作に登場するのは米のみだが)満載、
名探偵役も憲兵隊将校と国策小説丸出しな異色作でもある。
しかし、こんな設定においても、怪人二十面相を想起させるマジシャン韮崎、
神出鬼没な穴居人(一体、何時代や(w )と大乱歩らしい
キャラ立ちした敵役を跋扈させて(彼らのあっさり気味な退場は少し残念だ)、
読者を楽しませたうえ、謎解きミステリ的には後の傑作短編「月と手袋」の
先駆けを成すものとなっており読ませるものあり。
国策小説の面(作品的には表装に過ぎないのだが)がクローズアップされて
スルーされたり、毛色が変わったものとして興味本位にしか取り上げられないことが多く、
空想科学小説の観点から評されるというやや見当外れな見解、
(光速飛行機ねたに少し言及されるのみであり、その原理等を詳説すると
いったSFネタは皆無)
も存する本作だが、稀代の怪奇探偵小説家によるスパイ・ミステリとして
虚心坦懐に読むと、あらためてそのトンデモな面白さに魅了されることかと
思う。
- 146 :名無しのオプ:2011/06/29(水) 14:54:08.64 ID:wATKHAp6
- 初野晴「1/2の騎士」を読んだ
異常連続犯罪者たちと戦う話。ハウダニットがメインになる。
ドッグキラーとインベイジョンという敵の犯行手段を探っていくのは面白かったが、残る二人の敵の部分がイマイチだった
でもインベイジョンの部分は本当に面白い
- 147 :名無しのオプ:2011/07/13(水) 04:14:32.65 ID:a8h+GGHM
- 大村友貴美『首挽村の殺人』を読みました。
なんかガッカリした…
面白かったのは舞台設定だけだった。
- 148 :名無しのオプ:2011/07/22(金) 23:10:57.01 ID:JVrk35pD
- 「少女には向かない職業」読んだ。
ラノベかよっ!
- 149 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/07/23(土) 16:07:55.84 ID:0WmfwlFU
- 「ジェノサイド」高野和明(角川書店)
大学生とアメリカの傭兵が人類の存亡をかけた戦いに挑む話。
暑いんで雑になってすまん。
池田であるのは間違いないと思う。
ページターナーだし、読んでる最中(特に前半は)わくわくもした。
ただ余所でも言われているようにどうしても思想的な部分がね……。
と言ってもアメリカが敵だとか、韓国人が頼れる善人だとかは特に気にならない。
どころか、むしろ自然な展開だとすら思う。
気になった一つは細部でちょこちょこっと言及される部分。
祖父の朝鮮人差別だとか南京大虐殺と同じだとか。これクジラ?いや入るか?
二つはミックの扱い。こいつ大活躍なのに何あの流れは。
主人公の糞ヒューマニズムと人種差別の犠牲にされてるし。
まあそういう意味じゃ描写が上手いと言えるかもな。あれが欧米人ですよ。けっ。
プロット自体は面白いしストーリーも8割方良いと思うだけに残念だが、直木賞は獲って欲しかったかも。
- 150 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/07/30(土) 21:19:15.27 ID:/69o/2AN
- 阿部昭「未成年と12の短篇」を読む。
惜しくも90年代を見ずに逝去した湘南在住だった私小説の名手による
傑作短篇集(表題作のみ中篇というてもよいボリュームだが)
意外や、ミステリ的、幻想的興趣がある作も収録されている。
表題作(「未成年」)は、ラストに来てのグロい描写が光る一編。
この独自のまったりムードで進行して来た作のオチとしては「意外性」に富む。
「怪異の正体」も物理的な怪音の正体解明という方向にはゆかず、
真の「怪異」とは何ぞやという方向へ行くのが面白い医院談
(ちゅーか、入院談)。「小動物の運命」もこの作者流の「小動物」の定義が
面白く、作品集のとう尾を飾る幻想談風な「水にうつる雲」も
締めでは、しっかりと現実に帰って来る展開がこの作者らしくあって
逆に余韻あり。
- 151 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/07(日) 22:50:08.36 ID:VK9aAAAJ
- 有栖川有栖「長い廊下がある家」を読む。
例によって、大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!
・「長い廊下がある家」
うーん、この設定でもジョン風の怪奇探偵小説にしないかなあ、という感あり。
やはり、アリスにとってはエル>ジョンなんだろうな。
トリックに関しても作家アリスの推理の方がトンデモで面白いのだが、
エル作品のバリエーション(道=長い廊下、二軒の家等)だし。
まあ、アリスらしい作だとは俺も思う。
・「雪と金婚式」
読者が推理不可能な面白気な降雪ネタを書きたかっただけやないかと(w
犯行の状況設定を見て、ジョンの修道院級を期待(し過ぎかもなーだが)した者としては、謎解きミステリとしてはこれは頂けないものあり。
・「天空の眼」
なんと作家アリスの一人舞台というシリーズ異色作。
この心霊写真ネタも怪奇探偵小説にしないアリスの徹底した「拘り」は良し。
(彼氏が敬愛するエルや鮎も怪奇探偵小説を書いているというのに)
ただし、これも読者には推理不可能な展開、謎解きミステリとしてはNGもの。
・「ロジカル・デスゲーム」
状況設定は異なるものの、大乱歩「吸血鬼」冒頭シーンを想起した。
まあ、これも謎解きミステリ(確率ネタ)とするのも良しだが、
正確性を期したロジックに走り過ぎると、ミステリとしては面白くならない
のも事実。その見本的作かと思う。
- 152 :名無しのオプ:2011/08/07(日) 22:57:04.71 ID:X2QNk0hZ
- 読後感の荒らしレス大量投下がなくなってスレがかなり正常化したね。
- 153 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/08/08(月) 17:02:28.14 ID:VY89HytI
- 「天命龍綺」獅子宮敏彦(講談社)
宗主国の突然の侵略により祖国を喪った少年少女たち。
彼らは船に乗り一縷の望みを抱いて大陸へと渡る。
しかし、宗主国では秩序が失われ暴君が即位しようとしていた。
そんな時、彼らの前に王宮に伝わる大いなる龍の謎が現出する!
この人の単行本は全部読んでるが、本作も含め世界観が弱いという印象が拭えない。
結局ミステリーのための舞台装置であり、それ以外の部分は類型的で陳腐で歴史を感じさせない
ハリボテ世界なのだ。これでは楽しくない。
ならミステリーとしてはどうかと言えば、確かに数万人が消失するという
大味なトリックはこの世界ならではのものと言えなくもない。
完成度は恐ろしく低いが絵空事としては、まあ許容範囲ではある……か?
しかしこれ以外の消失トリックや毒殺トリックはちゃちで即席感が強く評価できない。
あと、もろに続編を意識した作りになっているのも悪印象。それほどじゃねぇよ。
ついでに、サンジュにYARENNOKA?
- 154 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/20(土) 16:44:31.13 ID:KSo2BXk0
- 有栖川有栖「火村英生に捧げる犯罪」を読む。
長年愛読している火村&作家アリスシリーズの少し前に編まれた作品集である。
新本格第一期生では、アーヤやノリリンが寡作となりつつある中で、
長・短編共に安定して書き続けるアリスの存在は、肩肘張らずに気軽に読めるのが最大のメリットとはいえ、謎解きミステリ好きには嬉しいものあり。
相変わらず大好評な収録作品全話講評を逝ってみようか!!!
・「長い影」
メーンの奇抜な殺人トリックを書きたかったがための、人口的過ぎる物語設定
が少し気にかかるものの、まずまずの面白さ。
ただし、殺人の貴重なツールの痕跡は何か残らないのだろうかという疑問は
生じる。科学捜査でわかるような。
・「鸚鵡返し」
短編というかSS。タイトルにも付された鸚鵡を小道具としてそれなりに
巧く使っているという感はある。
・「あるいは四風荘殺人事件」
本格ミステリに批判的だった推理小説界の重鎮って、やはり松本清張先生が
モデルだろうか?
まあ、それはともかくとして、このジョンもビクーリな庭園トリック、
こんな形で短編で使い切るには、ちと惜しかった気がする。
人物設定は極力活かし、普通に火村シリーズ長編で読みたかったかも。
- 155 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 156 :名無しのオプ:2011/08/20(土) 16:54:47.84 ID:LD+B7mMZ
- 相変わらず感想ですらないな、書斎のアホ文w
中島河太郎の水増し解説の劣化コピーだよ。
- 157 :名無しのオプ:2011/08/20(土) 17:05:41.98 ID:urEa4wKe
- 読んでなくてもかけるだろ、この程度なら
- 158 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 00:36:59.22 ID:J5WPWQ8j
- >>157
いや、ちゃんと読んで下手なことを書いてる
「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
どう考えても「動機」の捻りだろ
「〜に捧げる犯罪」と聞いたら、洒落た小品を連想するのがミステリファン
スレッサーや土屋隆夫の例に倣ったらそうなるだろ
文庫版あとがきで作者が書いていたが、俺も「初心者は違うイメージを抱くらしいな」と苦笑してたわ
- 159 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 09:12:40.62 ID:lYTylKu6
- 書斎がパクリと劣化コピーでしかものが言えないのは誰でも知ってることだが、
都筑スレやカースレで住人にコテンパンにされると(というか、必死の攻撃を
至極アッサリと返り討ちにされると)名無しの罵倒すら書き込めなくなって
すぐにこういうパクリ論考に逃げ出してくるっていう、その負け犬そのものの
行動パターンが見ていて情けなくて仕方がないよな。
大昔の言葉で言う「女の腐ったの」というのはこういうクズのことを言うのかと
納得したくなるわ。
- 160 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/21(日) 14:40:00.27 ID:o2xzUPsf
- >>158
何とか叩きを思って書いたのだろうが、
>「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
>どう考えても「動機」の捻りだろ
これは無い。あんな後出し動機で喜んでいるのは喪前ぐらいだよ(w
メーンがアリバイトリック???・・・殺人トリックやろうが。
- 161 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:04:27.31 ID:J5WPWQ8j
- >>160
納得できないが、それは見解の相違だな
(ガキみたいにそれだけで逆上しているがw)
しかし、「偽りのペア」って数ページの掌編だろ
「あっさりし過ぎ」って言われて、作者も苦笑だろ
言うことがいちいち初心者っぽい
- 162 :名無しのオプ:2011/08/21(日) 16:06:47.33 ID:lYTylKu6
- 犯人と被害者の区別がつかない人間(書斎)が何を言ってもなww
- 163 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/08/22(月) 23:38:29.44 ID:eKQ1/Qrg
- >>161
見解の相違で逃げを打ってきたか。
>「長い影」って、アリバイトリックがメインか?
>どう考えても「動機」の捻りだろ
このレスこそ、センスが悪い初学者丸出し。
君はアリススレには逝かないことやね。
恥をかくだけやし(w
- 164 :名無しのオプ:2011/08/22(月) 23:50:01.91 ID:RjiXp1hT
- >君はアリススレには逝かないことやね。
>恥をかくだけやし(w
ああ、だから有栖川スレに行かないんですねw
- 165 :名無しのオプ:2011/08/23(火) 00:54:08.01 ID:3kyw7i00
- >>163
そういや、お前はあっちに行かないな
いや、行かなくていいんだが
どういう基準で行くスレを選んでいるか謎だ
- 166 :名無しのオプ:2011/08/23(火) 10:39:43.81 ID:auRf2ULp
- 自分の感想と違う意見を言った相手をここまで罵倒するのは
これまた未読でどこかから感想をパクった証拠だなw
本当に読んだ人間なら「ああそういう意見もあるのか」と思うだけだけど
書斎は未読だから自分の嘘を指摘されたと勘違いして逆上しているわけだw
- 167 :名無しのオプ:2011/09/01(木) 13:38:28.86 ID:NpfLQXHB
- 鮎川哲也「リラ荘殺人事件」、20年ぶり再読。
「呪縛再現」が熊本舞台だったので、こちらも熊本あたりが舞台かと思っていたら、秩父影森。
近いじゃん!ということで、この秋はあのあたりを散策してみよう。
20年の月日は長い。カードのトリックは覚えていたものの、二条なんて探偵役いたっけ?あれ、こいつ犯人だと思ってたのに死んじゃったよ!
さて再読して気がついたことが一つ。6桁の数字の件は、考えてみると凄いよね。メル1が重要ではなく、メル2がカギだったんだから。
え?そんなの初読の時に気が付けって? ……初読の時に気がついたら、再読の楽しみがないぢゃないか!
- 168 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 00:13:46.44 ID:+HtNMdKD
- 二階堂黎人「誘拐犯の不思議」
シモンいらなくね?子ども向けみたいな感じがした。内容はそうじゃないのにね。
トリックは先例はあるものの、おもしろかった。
全体として、良くも悪くも「おおっ」という驚きはない。二階堂黎人にしては淡泊な気がした。
- 169 :190:2011/09/03(土) 00:20:37.10 ID:0qfk31DG
- 『アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子』深町秋生
クールでタフな女刑事が、あらゆる悪に手を染めながら事件を解決していく話。
売れてるって聞いて買ってみたけど、なかなか面白かった。
謎解き何かはなくて、割りと軽く読める。書き下ろしでシリーズ物らしい。
とりあえず深町秋生の他の作品も読んでみる。
- 170 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/03(土) 19:31:31.56 ID:I5T2hfS8
- 有栖川有栖「絶叫城殺人事件」を読む。
火村&作家アリスシリーズを完読してしまうのを恐れ、
長くキープしていた作品集。
2001年刊行。当然、収録作品は10年以上前のものばかり、
まだ、カーナビもPCも携帯も現在ほど一般には普及していない時代であり、
各作品にこの時代性の反映が見て取れるのが、今読むと逆に面白い。
タイトルからこの作者も怪奇探偵小説に手を染めていたのか、と思うたが、
やはり、この点は外されますた。
アリスは昔からやっぱりアリス(=日本のエル、鮎の後継)であった。
では、収録作品全話講評逝ってみようか!
・「黒鳥亭殺人事件」
有名なイソップねたが、あんな結末になるとは。
ただし、描かれた少女の利発ぶりを見ると、展開にやや無理が感じられる。
しかし、「その後」が気にかかるエンディングや。
・「壺中庵殺人事件」
アリスらしからぬジョン風、ちゅーか名探偵コナン風なトリックが炸裂する
密室もの。この作者の異色作としては楽しめようか。
・「月宮殿殺人事件」
モデルでもありそうな話と思うたが、あとがきによればそうでもないようだ。
ちょっと異色で楽しめる程度の出来やね。
- 171 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/03(土) 19:33:52.34 ID:I5T2hfS8
- ・「雪華楼殺人事件」
事件の真相は、そんなアホな・・・と思うたが・・・
前作「月宮殿・・・」とは逆に実話に元ネタがあるとのことでビクーリ。
だからと言って、ミステリとして特別に面白い作ではない。
・「紅雨荘殺人事件」
作者が敬愛する鮎川作品の傑作短編を想起させるような佳作。
「ふたつの家」を利用した大胆なトリックが読み応え十分。
最後に冒頭シーンを読み直すと、また楽し。
・「絶叫城殺人事件」
うーん、ABC(ちゅーか、ジョルジュやエドの作の方が近似かな)、
のアリス風バリエーションは、こんなんなるんかなと。
ミステリとしての出来は、「紅雨荘・・・」の方が上かとは思うが、
表題作の名に恥じない程度の面白さはあり。
- 172 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:07:08.43 ID:ATFEFVwD
- 書斎は古典ばかりというのは嘘だね。
- 173 :名無しのオプ:2011/09/03(土) 21:15:50.24 ID:+HtNMdKD
- 土屋隆夫「不安な産声」
結構古い作品だけど、面白かった。確か文春の年間ベスト1に輝いた作品だった記憶が。
ただし、登場人物に感情移入して考えてみると、「おいおい、殺人の前に考えることあるだろ」と思うことも。
たとえばメル欄をばらせば、殺す必要なくなるじゃん。
- 174 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 20:20:24.96 ID:7gZW47SU
- 柳広司「贋作『坊ちゃん』殺人事件」
またずいぶん大胆に話を進めたなあ。
社会主義運動や自由民権運動なごが入り乱れて、赤シャツを誰が殺したのかという謎が明らかになっていく。
面白かったと言えば面白かったが、なんとも消化不良な感じ。もちろん漱石「坊ちゃん」を事前に読んでおく方がいい。
- 175 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:29:51.35 ID:t+a2RiJW
- 有栖川有栖「壁抜け男の謎」を読む。
この作者最新のノンキャラ作品集(とは言うても2冊目とのことだが)。
・「ガラスの檻の殺人」
戸外の密室殺人という興味深い設定。
凶器の隠し場所、犯人特定への合理的推理と軽いタッチのユーモアミステリの
表装を取ってはいるが、謎解きミステリとしてかなり面白い。
・「壁抜け男の謎」
人間消失ネタに期待にしたのだが・・・
表題作にしては今ひとつの出来。トリックも単純過ぎ。
・「下り『あさかぜ』」
タイトルからしてパロディ。目くじら立てるようなものではない。
鉄道ミステリの元祖鮎川哲也、当該ジャンルの現代の第一人者西村京太郎、
この2人の作を読んでいれば、大いに笑える。
・「キンダイチ先生の推理」
さすがにクリエイターでないと思いつかない発想かと思う。
小道具としての留守電の使い方が面白い。
・「彼方にて」
あとがきにも記されているとおり、中井英夫作品を読んでいないと全く面白さ
が不明な作。それだけ。
・「ミタテサツジン」
獄門島パロディではなく、正にタイトルどおり「ネタ」にした作。
とりたててどうこう言うべき作でもなかろう。
- 176 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:31:08.40 ID:t+a2RiJW
- ・「天国と地獄」
ハイスミスの著名な作を元祖とする「ネタ」を正に遠まわしに巧くSSに
仕立てている。
・「ざっくらばん」
タイトルどおりの覚え間違いネタ。着眼点は面白いが、オチのインパクトも
ありきたりでSSとしての出来は今ひとつやった。
・「屈辱のかたち」
落としばなしとして書かれたとのことだが、S・キングのホラーに通じるような
リアルな恐さがある作でもある。
・「猛虎館の惨劇」
虎キチ(作者もそう)へのお薦め作品。
事件そのものは凄惨なのだが、楽しく読めるユーモアミステリに仕上がって
いる。
・「Cの妄想」
フレドリック・ブラウン風のSS。それだけ。コメント不要でしょ。
- 177 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/04(日) 20:31:49.94 ID:t+a2RiJW
- ・「迷宮書房」
森の中の書店を舞台にした幻想談。これも単にそれだけ。
・「怪物画趣味」
ホラー・ミステリ。うーん、つまらなくはないのだが、やはりアリスには
こういうのは書いて欲しくないという感あり。
夢枕獏とかも読んでる世代ではあろうけど・・・
・「ジージーとの日々」
あとがきにはロボットSFを書くのは無謀と記しながらも、きちんとアリス風の
「それ」になっているのはさすが。
人型ロボットが家庭内で日常化した世界が、西岸良平ワールドを想起させる
暖かなタッチで描かれている。
・「震度四の秘密」
地震ネタ(伏線に使用)でそれなりのオチがある作だが、
格別どうという作ではないように思う。
・「恋人」
作者曰く、恋愛小説ならぬ官能小説。
「えっ?」と思うが、なかなか臨場感溢れる面白い作になっている。
少女の抜けた乳歯を・・・とか。
アリスがこんなん書く、書けるとはねぇ・・・
- 178 :名無しのオプ:2011/09/04(日) 22:01:12.82 ID:+X7S/uIw
- 書斎の論考にヲタはついていけるかな(w
- 179 :名無しのオプ:2011/09/05(月) 00:28:39.32 ID:O0EhN0fi
- 古野まほろ「群衆リドル Yの悲劇'93」
ま、まほろさんですからアホな話だと思いましたよ。厨2病患者のセカイ系とか、そんな感じ。
そう言う意味では期待通りなんだけど。……
ちなみにこの小説の筋を、「ネタバレでいいから教えて」と言われて教えたら、たぶん100人が100人とも最後の犯人で脱力するはず。
……ちょっとした先祖がえり、とでも申しましょうか……
- 180 :名無しのオプ:2011/09/06(火) 01:47:55.08 ID:ISTEZ7bs
- 小島正樹「龍の寺の晒し首」
本格マインド溢れる作品なんだけど、溢れすぎていまいちメリハリが利いていない。
それと、ミスディレクションをしっかり書き込めば、もっと衝撃のある作品が描けそう。
最後に、加須市が出てきて嬉しかった。出身地なんだ。
関係ないけど、本屋で樋口有介「ピース」の文庫本を見かけたけど、あれって(メール欄)だよな。
- 181 :名無しのオプ:2011/09/07(水) 02:27:48.56 ID:rnva6wA7
- 西澤保彦「こぼれおちる刻の汀」読了。
またレズかよ。こいつはレズ、暴力的なセックス、そして迂遠なロジック(例:風が吹けば桶屋が儲かる)に取り憑かれてるよ。
さて、この小説はちょっとしたSF的趣向が使われているが、ミステリとあまり有機的な結合はしていない。
「人格転移」「七回」のような往年のSFミステリと比べると、ああ、西澤保彦は遠くへ行ったなあ、と感慨ひとしお。
正直残念な出来。
- 182 :名無しのオプ:2011/09/08(木) 02:32:20.61 ID:8y0B5Js+
- 有栖川有栖「闇の喇叭」
有栖川らしくない小説。もしかして、こんなのがずっと書きたかったのかなあ。
北海道が分離独立しているパラレルワールドの日本。探偵が禁止されている世界での、本格探偵小悦。
ねらいは目新しいけど、ちょっと消化不良な感じがした。続編があるなら、続編に期待。
- 183 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/11(日) 00:01:13.74 ID:nfpC7R4A
- 有栖川有栖「ダリの繭」を読む。
火村&作家アリスシリーズの初期長編。
プロローグでそれとなく示唆されているとはいえ、肝心要な犯行動機が
超後出し状態のうえ、書き込み不足なのは頂けないが、
それなりに論理的な推理による解決が示されてはいる。
また、フロートカプセルというストーリー上、非常に面白く使われている
小道具あり。
だが、作品の装飾であるダリねたの美術薀蓄に俺の興が無いせいもあってか、
今ひとつ感が強い作であった。
事件解決後のロスタイムも長過ぎでしょ(w
国名シリーズ等でわかるとおり、後年のアリスには、もっと無駄が無い巧みな
ストーリーテラーという印象あり。
まあ、その意味では若書きと言える作であろう。
- 184 :名無しのオプ:2011/09/11(日) 10:37:32.08 ID:JRSiXA9B
- 弁護側の証人
古典的名作との呼び声が高かったので読んでみました
内容は悪くはなかったのですが、最大の見せ場(目欄)が
もうひとつインパクトに欠けました
もっとすごい、物語の世界観がひっくり返るような展開を
期待していたので・・
ただ、繰り返しますが悪い作品ではないと思います
- 185 :名無しのオプ:2011/09/11(日) 16:23:43.05 ID:dAccXngL
- 「眩人」(松本清張)の藤原宮子の症状がはっきりとは書かれていないけど躁鬱病というより
統合失調症でも特に治りにくい破瓜型に思える。
でもそうだといくら何でも数日で寛解しないだろうし。
史料のないところを清張が想像したんで、ただ幻覚を表現したいために
作ったテキトーな症状なのかも?
清張は他の作品読んでも、独特のヴィジュアリストとしてのセンスを感じさせる。
が、それを素直に出すことが苦手なようでアカデミズムの知識などを援用してようやく
そういった内容を書けるといったことをよく見かける。
- 186 :名無しのオプ:2011/09/11(日) 19:02:18.42 ID:VnXuCXYj
- 小泉喜美子は血の季節やダイナマイト円舞曲の方が好きだな
- 187 :名無しのオプ:2011/09/11(日) 19:55:48.26 ID:5l+F37YZ
- 道尾秀介「月と蟹」
あ、ミステリじゃないんだ、と最終盤で気がつきました。
道尾の書く小学生って、だいたいいつもこんな感じだな。悪くないけど、先が読みやすい。
道尾の作品が最近は、安心して読み進められるけどそんなに驚かない、というものが多い。
- 188 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/11(日) 23:13:58.87 ID:shqsuHxP
- 井上ひさし「日本人のへそ」を読んだ。
著者の出世作となった、今読むと過激な要素満載な戯曲。
メーンな吃音ネタとか、他にも天皇ネタとか、マジで凄いものあり。
しかも、設定そのものから二転三転させるミステリ的趣向も良し。
ミスオタな俺っちには無関係とか思わず、是非、手に取って欲しい作である。
各人、心して読め!!!
- 189 :名無しのオプ:2011/09/12(月) 23:24:59.94 ID:STLMaUMb
- お前スレタイを心して読めよ
- 190 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 00:55:46.39 ID:sk9ra69g
- 的確すぎワロタ
- 191 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 01:33:59.98 ID:GokA3kqv
- 戯曲を読むより舞台を観劇するべきだな。
- 192 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 07:30:13.41 ID:ZTGGZFwq
- 松本清張「火と汐」
不倫旅行中の女性が京都で失踪し、その後遺体が東京で見つかる。
第一容疑者は不倫相手で、女性の失踪当時、夫は伊豆諸島付近でヨット競技に参加していた……といった出だし。
前半の視点の中心の不倫相手が勾留されたのに後半全く登場しなくなるとかテキトー感が強い。
不倫相手より夫を疑う捜査官の考えも唐突すぎる。
いわゆるアリバイ物だが、意外性のある展開にはならない。
最後の処理も強引。
とにかくお仕事ですよ感でイッパイの作品でした。
- 193 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 19:34:51.11 ID:bj6dgtgY
- >>189
書斎の意図を読めアホ。
なんでもかんでも書評しているわけではないんだぞ。
書斎の膨大な読書量からするとごく一部だ。
- 194 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 20:28:55.37 ID:xz+ev/sf
- (書斎厳禁) 心して読めオニイタン
- 195 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 22:40:03.28 ID:ZTGGZFwq
- 「点と線」(松本清張)
有名な作品だけど初めて読んだ。
ストーリーの大部分は単調なアリバイ崩しに費やされるけれど、実はそれは目眩ましに近く
むしろ山場で解かれる謎解きはむしろ本格派の名作の味わいだった。
文体も初長編だからかいつもより軽快で読みやすい。
- 196 :名無しのオプ:2011/09/13(火) 23:15:59.45 ID:ubJbjCGB
- >>193
アホにアホ呼ばわりされた。死ぬわ
みんなも書斎に絡まれたらちゃんと死ねよ。他に恥を雪ぐ方法ねーぞ
- 197 :名無しのオプ:2011/09/14(水) 00:23:30.72 ID:md5tk5dK
- >>195
何が言いたいのか不明
- 198 :名無しのオプ:2011/09/14(水) 02:46:51.73 ID:uodVfre9
- 皆川博子「開かせていただき光栄です」
皆川博子だから、ガチガチのミステリではなく、ミステリアスな小説なのだが、やはりこれも傑作。
俺、皆川博子、好きなんだよね。もちろん性的な意味でなく。
舞台は18世紀〜19世紀あたりのロンドン。解剖教室の先生と弟子と謎の死体が幾つか。
毎日1時間、5日かけてゆっくり読む贅沢を、味わってください。(俺は急いで2日で読んじゃった)
- 199 :名無しのオプ:2011/09/14(水) 04:49:52.19 ID:CTbcebeX
- >>197
>>195みたいのが大半だよ。
書斎のようなキチッとした論考はなかなかお目にかかれない。
- 200 :名無しのオプ:2011/09/15(木) 00:55:37.76 ID:8VryzgY/
- >>198
いいなーいよいよ注文しようかな
- 201 :名無しのオプ:2011/09/15(木) 01:42:50.24 ID:BSKp3zaV
- 山下武「幽霊たちは<実在>を夢見る」
みんな、知らないよね、この小説。ずっと前に刀水書房っていうところから部数限定で出版されている。
20年ぐらい前に友達から借りて、読まないでそのままだったんだけど、引っ越しするんで書庫の整理をしていたら出てきた。
「うわ、懐かしい!」と思い、読み始めたら、無我夢中のうちに完全徹夜で読み切ってしまった。
内容は、富豪の家に復員した跡取り息子(但し本人かどうかは不明)、その家の謎の養女、新興宗教家、ちょっとハードボイルドな宝石屋の店員などが
右往左往しながら事件らしいモノが起きそうで起きないけれど、やっぱり起きる。
埴谷の「死霊」が大好きだった友達が、俺がミステリ好きだと知ると「これなんか、一風変わってるよ」と言って貸してくれた。
借りた二日後に自殺されて、返しそびれた。というより、余りのことに借りたことすら忘れてた。
20年も借りっぱなしで、そのうえ読むの忘れててごめんな。週末に友達の実家に返しに行こうと思う。長文すいませんでした。
- 202 :名無しのオプ:2011/09/17(土) 01:26:56.95 ID:g8PGWWbZ
- 「シューマンの指」奥泉光
傑作。天才若手ピアニストと主人公の交流と断絶を描いた、ちょっとほろ苦い青春ミステリ。
の筈がなく、至る所にちりばめられた奥泉的なギミックが溜まらなく楽しい小説。
「ノヴァーリスの引用」が好きな人は、楽しめるんじゃないかな。
- 203 :名無しのオプ:2011/09/18(日) 02:03:58.05 ID:FsJUX8qN
- >>201
たぶんそれ読んだことがある。確か死後の世界があるかどうか、みたいな論争が小説の中であった気が…。
富豪の爺さんがすごい嫌なやつだった記憶がある。
「新・日本の七不思議」鯨統一郎
ハハハハ、スゲーつまんねー。どうしてこんなつまんない小説書いたかね。
早乙女やら宮田やら、いいキャラクターを前2作で作ったのに、これでおじゃんだ。
それとも鯨ファンには受けてるのか?
- 204 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/18(日) 08:12:06.17 ID:hw9qZsmA
- 有栖川有栖「ジュリエットの悲鳴」を読む。
まあ前記したとおり、アリスのノンキャラ作品集第一弾だが、
エンタメ作家としてより経験を積んだ第二弾壁抜けと比較すると、
出来は今ひとつなもの多し。
とは言うても、大好評につき収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「落とし穴」
うーん、マエストロ鮎の不出来な短編レベルには十分到達とは思うのだが、
解説でも指摘されている点だが、強い偶然性に頼った解決が、
アリスは優れた本格ミステリ作家と思う俺にはひっかかるもの有り。
・「裏切る眼」
懐かしやスライムねた。小道具の使い方はまあまあだが、
こんなんダークなタッチで書かず、もっとライトに書くべきネタ
だったように思われる。この方向性なら、
今なら差別を助長するとか、難癖つけられそうなネタ無しでも書けそうや。
・「遠い出張」「多々良探偵の失策」「幸運の女神」
収録順講評は崩れるが、スポンサーが同じSSを纏めて評しておく。
この作者なりのお遊びは施されてはいるものの、
ミッチー風怪談と遊び過ぎミステリが2作。
と言うた程度の作。
・「危険な席」
火村シリーズのネタにして欲しかった作や。
面白い着眼点なのに、この使い方は惜しいものあり。
- 205 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/18(日) 21:08:49.55 ID:tSK+LJCA
- ・「登竜門が多すぎる」
タイトルは穿った見方をすれば、作者の現代ミステリ界批評とも取れるが、
ストーリー的には、近未来SF仕立てのユーモアミステリで大いに
楽しめるものあり。
テレビドラマのタイトルねたには、マジ爆笑。
・「世紀のアリバイ」
これは星新一級のSSではないかな。
星先生もSFに固執することなく、タロー&ジローねたとか書いているし。
・「タイタンの殺人」
やはりSFも好きなアリス。こちらは遠未来ネタ。
まあ、SF世界だし、トンデモな展開だが、それなりに楽しめた。
ただし、犯人当ては厳し過ぎるっしょ(w
・「夜汽車は走る」
深読みしたら、最後まで明かされない同乗者の正体は「あれ」では?
とか思うた。するとこれは正攻法なミステリではなくなるが。
・「ジュリエットの悲鳴」
表題作だが、ミステリとは言い難い作。
これってアリスが知る「サスペリア」のレコードねたでしょ。
- 206 :名無しのオプ:2011/09/19(月) 14:00:05.02 ID:r+Ke5HnQ
- >>201
なんか面白そうだから、amazonで頼んでみた。
しかしamazonの粗筋を読むと、201が書くような脳天気な内容じゃない気がする。
だって「観念小説の最高蜂〈神秘的実存主義〉の大作ついにヴェールを脱ぐ。時間と空間の錯綜する複雑な構成が読者に挑戦。」だぜ。
ところで201はちゃんと返せたのだろうか?
歌野晶午「ROMMY」
歌野はデビュー以来読んできた作家だが、なぜかこの作品だけは読まないで残ってしまっていた。
稀代のポップシンガーROMMYを巡る殺人および死体損壊。どことなく島田荘司を思わせる手記の挿入など、ニヤニヤしどころ満載。
でもサブタイトルの「越境者の夢」はメル欄だよな。これなら最初のサブタイトル「そして歌声が残った」のほうがずっといいと思う。
- 207 :名無しのオプ:2011/09/20(火) 02:57:23.46 ID:uXEQoj3q
- 西澤保彦「幻視時代」
「黄金色の祈り」と並んで、青春回顧ミステリとして傑作だと思う。
写真に写った死んだはずの女の子は、幽霊なのかそれとも、、、という導入部から、心を捉えられた。
主人公の母親の遺した「他の人の人生を変えるような作品を書きたい」という言葉が、最後に結実するさまは美しい。
- 208 :名無しのオプ:2011/09/21(水) 01:15:07.24 ID:LAKc4PyR
- >>200
読んで損はしないと思います。出来ればゆっくり読んでください。(でも急いじゃうよね)
「ロマンス」柳広司
昭和初期の特高、テロ、共産主義を背景にしたミステリ。時代の雰囲気はいいし、筋立ても面白いのに、正直いまひとつ。
ジョーカーのような知的なケレン味がないからかも知れない。
- 209 :名無しのオプ:2011/09/22(木) 02:10:00.32 ID:S7cWlK/m
- 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」桜庭一樹
どうせラノベだろ、と軽く考えていたが、やはりラノベだった。でも、とても面白かった。
所作のおかしな女の子と知り合いになる、引きこもりの兄を持つ主人公。
いじめや家庭の問題など、書かれていることは重苦しいけど、残酷なすがすがしさがある。
- 210 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/23(金) 13:14:18.22 ID:Q3Ls1Uqs
- 有栖川有栖「白い兎が逃げる」を読む。
うーん、アリスの作品集としては、最悪レベルのものではないかな。
・「不在の証明」
偶然過ぎる目撃といい、偶然過ぎる展開といい、ちょっと無理が有り過ぎる作かな。その理由はともかくとして、犯人が誰かも「あの事」を知らない時点で、
明白かと思う。
・「地下室の処刑」
肝心要な動機が後出し連続で、謎解きミステリとしては、しょーもないとしか
言い様がない。アリスはテロルの虚しさとか柄でもないテーマを書きたかった
のやろうか?
・「比類のない神々しいような瞬間」
ダイイングメッセージねた。執筆時期からみて仕方ないとはいえ
(あとがきで作者自身も賞味期限有りを認めている)、既に今は昔という感が
ある省庁改革関連ネタである。単にそれだけの作。
・「白い兎が逃げる」
マエストロ鮎の世界を想起させる鉄道ミステリねたは、
それなりに楽しいものの、ツボとなるトリックは単純過ぎるという感もある。
変装ねたも頂けないし、アリスならもっと書けるはずなのにという感を拭い
きれないものがあった。
- 211 :201:2011/09/23(金) 17:51:34.57 ID:KHlpV/u5
- 墓参りと一緒に今日返してきた、「幽霊たちは<実在>を夢見る」。
>>203
読んだ人間がいることにビックリ。さすがに濃い板だなあ。
そうそう、富豪の爺さん、嫌なやつだよな。でも後でそれが効いてくる。
>>206
おいおい、まだ売ってるのかよ!限定500部だよ?どれだけ売れない本なんだ…。
確かに難しいことは書いてあるけど、何というか、ところところツボにはまって笑える。
ちなみに「最高蜂」じゃなくて「最高峰」な。…あ、amazonが間違ってるのか!
米澤穂信「折れた竜骨」
なんか、よくできたノベライゼーションという感じもするけど、悪くない。
小説に魔術とかが出てくるのが苦手な人は受け付けないかも知れないけど、ミステリ好きには面白いんじゃないかな。
- 212 :名無しのオプ:2011/09/24(土) 01:27:56.20 ID:Yr+kCAxn
- 黒川博行「悪果」
面白かった。面白かったが…
俺がこういった悪徳モノに今ひとつのめり込めないのは、俺という人間が「欲深くない」せいなのかも知れない。
だから大した仕事も出来ないのだろうと、やや自虐的な感想を持った。
ここに出てくる人間は、ガンガン仕事をこなし、ガンガン欲を充たそうとする男たちだ。
そうした男たちに感情移入できれば、すごく面白いと思う。
- 213 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/24(土) 22:56:09.51 ID:3zyaJBWY
- 有栖川有栖「海のある奈良に死す」を読む。
95年刊行と、これも火村&作家アリスシリーズの初期長編である。
まだビデオテープ全盛時代(ゆえに本作にはこの時代でないと成立困難な
トリックあり)の近過去舞台の時代ミステリという感さえ抱いてしまうが、
本格ミステリにしては、軽快なタッチが持ち味の作者ゆえ、15年以上前の
作のわりには、オールドな感はないのが救いか。
ただし、作中に登場するガイシャ(=ミステリ作家)の言にもとづく、
意味ありげなタイトルの文字どおりの絵解きは、薀蓄としてはちょい面白い
ものの、「刑事コロンボ」のあるエピでおなじみのメーントリックは、
当時、読んでも「これかよ」感があったはず。
関東と関西を股にかけた火村たちの探索行が、
人魚伝説等の歴史薀蓄等をまじえて詳述されており、
トラベル・ミステリとしての魅力を有する作ではあるが、終盤の唐突な
メロドラマ展開といい、ミステリとしては非常に物足りない出来と相成って
いる。
- 214 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/09/25(日) 11:55:33.98 ID:3JyxHp+k
- 皆川博子「壁・旅芝居殺人事件」を読む。
日本推理作家協会賞受賞作ではあるが、中篇程度のボリューム、
現代ではすっかり馴染みが薄くなった地方の芝居小屋が舞台と、
あまり期待しないで手にしたのだが、終盤に来てドンデン返しの連続、
芝居という庶民文化の衰退も丁寧に活写されており、内容的には読み応えが
あるものであった。ボリューム感ある西洋もの、本来のミステリからも
離れ気味な作者だが、是非、こういう類の小品も書いて欲しいものである。
- 215 :名無しのオプ:2011/09/25(日) 20:36:20.34 ID:dOJAozOa
- 貴志祐介「鍵のかかった部屋」
榎本径主役の密室短編集。表題作や「歪んだ箱」は、ガリレオっぽいトリックだが、味わいはまるで違う。
このシリーズのうまいところは、飄々とした榎本に、「怪盗」の疑いをかけ続けているところだろう(実際そのようだが)。
女弁護士の等々力警部(映画版)ばりの「よーし、わかった」も、堂に入ってきた。今後に期待。
「密室劇場」はご愛敬。
- 216 :名無しのオプ:2011/09/27(火) 02:40:02.06 ID:jqbEs3Kh
- 東野 『さまよう刃』
まぁ比較的常識人的な本を書くこの人の限界はここまでだろう。
読み進めていくうち必ず読者が「どのオチに着地させるんだろう?」と頭に描く中で
二番目につまらない結末につつがなく着地。
500頁費やし、すべてのお膳立てが済み、役者がそろったクライマックスで
どいつもこいつもロクな役割振られない展開はある意味壮観。
- 217 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/01(土) 16:00:44.55 ID:jUU0dFbe
- 有栖川有栖「朱色の研究」を読む。
これも火村&作家アリスの初期長編。
サー・アーサーのデビュー長編に対するオマージュを感じさせるタイトルだが、
内容的には関連無し。
朱色を恐れる教え子のJDの依頼で、過去の殺人事件の捜査に乗り出した火村
だったが・・・
遂に火村が見る悪夢が明かされる作。(ただし、この後、今日に至るまで
本作に書かれた以上の進展がないのだが)
とにかく動機が凝り過ぎ気味でわかり難い作、入居者少な高級マンション
(通称「幽霊マンション」)を舞台にしたアリバイトリックはそれなりに巧みで
面白く仕上がっているだけにこの点が残念ではある。
本作も後半は紀伊を舞台にしており、トラベル・ミステリ的魅力は堪能出来る
ものは有り。
- 218 :名無しのオプ:2011/10/10(月) 22:37:59.06 ID:maIu/ngm
- 歌野「放浪探偵と七つの殺人」
マルムシを収録した文庫が出てたのね。
これはやっぱり「有罪としての不在」が効いてるでしょ。あれ、なんかおかしいな、と思いながらも、あのオチはすごい。
犯人あての極北と言っていい。
「ドア→←ドア」と「烏勧請」「水難の夜」も傑作。個人的には「水難の夜」が一番お気に入り。
- 219 :名無しのオプ:2011/10/12(水) 11:58:45.89 ID:mHPXG70O
- 高木彬光「白昼の死角」
出だしがすごく面白い。おお、さすがに評判になった作品は違う!と思って読み進めていくと、中盤からだれる。
映画化(夏八木勲主演)された頃に読んだら、また違ったのかも知れないが、今読むとちょっとスピードに欠けるかな。
- 220 :名無しのオプ:2011/10/13(木) 17:31:09.91 ID:N+spduP8
- 川瀬七緒「よろずのことに気をつけよ」
民俗学、呪いがキーワード。これが駄目な人は、読むのがつらいと思う。
内容は、奇怪な事件によって結びつけられた男(民俗学者)と女(被害者の孫)のコンビが、事件の謎を追うというもの。
正直、そんな痛快な作品でも重厚な作品でもないので、時間に余裕があれば読んでもいいかな、というレベル。
- 221 :名無しのオプ:2011/10/20(木) 14:10:16.10 ID:vcZ5MO5f
- >>30
やっぱりがっかりおっぱいw
- 222 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/23(日) 00:11:28.99 ID:2tmN2/Vc
- 有栖川有栖・安井俊夫「密室入門」を読む。
単行本(ソフトカバーだったと思う)刊行当時に買い逃してしまった作。
アリスとミステリ好きな一級建築士(「女王国の城」の作中図面の担当者との
こと。大卒でなく専門学校出身という異色のキャリアの持ち主らしい)
の密室をめぐる対談集。
話題はミステリばかりでなく建築にも及び、
密室という、この魅力的なガジェットに関して語り尽すという感あり。
ただし、博覧強記という感がある現代の本格ミステリ作家アリスの対談相手と
しては、建築という専門性があるとはいえ、安井氏はやや力不足という感は
否めない。個人的嗜好も関係するとはいえ、60年代生まれにしてはSFを読み
始めたのが遅かったり(終盤に話題にあがる「鋼鉄都市」「はだかの太陽」と
いうたアジモフの著名なSFミステリも未読のようだ)、
クローズド・サークルと密室の概念が峻別出来ていなかったり、
近年の密室ミステリの傑作、協会賞受賞作である貴志祐介「硝子のハンマー」
が未読であったり(安井氏にとり貴志はホラー作家という印象程度らしい)等々。
まあ、そうは言うても、リアルに建築学から見た密室というコアなネタは
本格ミステリオタのパスタイムとしては、十分に楽しめるものとはなっている。
- 223 :名無しのオプ:2011/10/23(日) 04:23:46.88 ID:v1UXquHN
- イニシエーション・ラブ
後半の展開にはひたすらイライラしてしまった。
登場人物を全然好きになれなかった。
肝心のトリックも一通り有名どころを読んでいる身としては、あっさりと気づいてしまうレベルでだった。
ミステリをあまり読んでない人にも、あまりお勧めしたくない感じだ。
- 224 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/10/23(日) 08:16:29.00 ID:To/fiiM2
- 教えていただき、ありがとうございました
- 225 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 226 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 227 :名無しのオプ:2011/10/28(金) 23:35:57.18 ID:fqtwB2zJ
- お前は誰でも読んでる基本のネタばればっかでむなしくならないか?
パソコンの前でドヤ顔してる光景が目に浮かぶよ
- 228 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 229 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/29(土) 22:38:52.01 ID:dO5Z0jFU
- 泡坂妻夫「亜愛一郎の逃亡」を読む。
おなじみ亜シリーズ最終作品集。
このシリーズは前に好みではないと書いたことがあると思うが、
まあ、その遊び過ぎに最後まで馴染めなかったという感あり。
アリスが推していた「球形の楽園」と表題作のみ読みたく思い手にしたが、
結局、全作を読破してしまった。
では、例によって大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!!!!。
・「赤島砂上」
ふと、エルのエジプト、あるいはマイナーなところではJ・ボール作品を想起
させるネタ。有名なブラウン神父シリーズ作品のこの作者なりの
バリエーションという感もあるが、まあ、隠蔽工作に無理有り過ぎでしょ。
・「球形の楽園」
反論有りだろうが、似たネタなら赤川次郎の三毛猫第1作の方が、
パワーアップした感じで面白いのではないかと思うた。
長編と短編という趣向の違いはあれど、犯人の意外性もあちらの方が上
という感あり。
・「歯痛の思い出」
まあ、ミステリとしてはご都合主義で強引過ぎる展開だが、
作者の実体験が活かされているのか、大病院の診療風景は妙に面白く、
興を惹く作ではある。共感する人も多いのでは?
- 230 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/29(土) 22:40:01.12 ID:dO5Z0jFU
- ・「双頭の蛸」
火縄銃、ズームドルフあたりのインスパイアかと思うが、
犯行方向は上手く行き過ぎ感大。
俺はトリックは別として犯人は早くにわかった。
もっとUMAネタを効果的に活かす方法は無かったであろうか?
(表題の双頭の蛸はミステリとしての本筋には殆ど関係しない)
・「飯鉢山山腹」
よく考えればかなり強引なトリック(逆走ネタ)だが、じっくりトリックを
鑑賞する面白さはある作とも言い得る。
まあ、崖崩れという強い偶然性が絡むのは難だが。
・「赤の讃歌」
紋章上絵師という家業に生まれた作者らしい美の特性に拘泥した作と
言い得るが、ミステリとしては古典的な入れ替わりトリックがあるだけであり、
たいして面白い作ではない。
・「火事酒屋」
落語「火事息子」とのストーリー上の関連は皆無とはいえ、このネーミング、
やはり江戸っ子な作者は落語好きとわかる作。
防火服ネタはそこそこ面白し。
・「亜愛一郎の逃亡」
ラストはメルヘンの世界へ。
足跡が無いトリックネタ「へえ〜」程度のものか。
まあ、わりとあっさりとこれで亜シリーズ全巻の終了。
- 231 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 232 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/10/30(日) 22:12:10.78 ID:CncnUGRh
- 「天城一の密室犯罪学教程」を読む。
エンタメとしてはともかく、本格ミステリオタ御用達作品。
(表題からもわかるとおり、特に密室好きにはお薦めか)
実践編(パート1の島崎警部ものとパート3の素人探偵摩耶もの)と
理論編(パート2、講義形式の密室犯罪学教程)に分かれているが、
この本の「売り」であるはずの理論編に関しては、いかにも大学の先生
(しかもコチコチの理科系)らしい理屈っぽく肩が凝るものであり、
前記した「密室入門」のアリスの本作に関する紹介部分を読んだ方が
わかり易かったりする。
とは言うても、とにかく資料価値はある作ではあるが、
日本評論社が、見るからに一般受けしない本書の刊行をOKしたのは、著者である天城先生の本業(数学)での貢献ゆえか、社内に本格ミステリ好きが存在したゆえか・・・
(両方ってこともありか)
いずれにしろ、
模型ヘリ、スレイハンド、ソア橋バリエーション、映画ネタ、ガイシャ=犯人、
入れ替りトリック、見えない人本邦版、早業殺人、人口雪ねた等々・・・
多少長めのものもあるが、密室殺人小説のエッセンスを極端に凝縮して
抜き出せば、このボリュームで書けますよという趣向は興味深いものはあり。
- 233 :名無しのオプ:2011/11/04(金) 12:02:23.55 ID:pw0H9tyY
- >>223
それマジでやられたスレで書いたらフルボッコだと思うw
でもあんたの感想のほうが正しいよ。
ブコフで105円で買っても損した気分になるくらいのゴミ本だった。
- 234 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/05(土) 23:03:55.28 ID:hSqYi8sR
- 佐野洋「一本の鉛」を読んだ。
ブンヤ上がりの著者の長編第1作。
しかし、そうとは思えぬほど、軽快な語りで読ませるものあり。
ミステリ的には密室のトリックはたいしたことはないが、細かい謎が連発され
興を惹く。
本作の場合は時代性と作者のキャリアの関係もあって、
登場人物は大のオトナばかりだが、後のヤングが活躍するお遊びに徹した
軽ミステリの源は、後の赤川次郎を経て、佐野作品にあるのではなかろうか。
事件そのものは残酷、動機も利己的ながら、ストーリーに暗い感じは皆無、
既に60年代の初期にこういう作風のものが書かれていたとは意外でもある。
最後の最後に来てタイトルの含意が明かされるという趣向も良し、
(ただし、CP製作の今日はピンと来ないものありかもなー)
ビビッドでタフなブンヤ同士のトークも楽しい。
人が死んでいるんやで?という正直な感も抱くが、
まあ、これが今も変らぬ実態かと思われ。
- 235 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/13(日) 06:31:02.97 ID:qmGOhry5
- 高見順「如何なる星の下に」を読む。
ミステリ的要素(作者があえて思わせぶりに書いているのがわかるとおり、
謎解き展開が無いわけではないのだが)は?
と問われれば「?」な作ではあるが、こんな連中(一種の変態=ミスオタ)に
わたくしは敢えて問うてみたく思う。
「喪前は『人生』ということ、『生きる』ということを、どう思うているのか?」と。
大森に住いが有りながら、あえて浅草のボロアパートに蟄居し、周辺の、
それも地元の裏道的地区を巡る作者そのものな主人公。
30男のくせして、10代の踊り子に思慕を寄せる完全ロリコンなのである。
しかしながら、この主人公を含めて、登場するいわゆる浅草の住人
(殆どは芸人)は、読んでいてたまらなく愛おしいのである。
こんなんエモーショナルなものは、ミステリのみを読んでいる限りでは、
絶対に味わえまへん。
断言しておく、「各人、心して読め!!!」と。
- 236 :名無しのオプ:2011/11/14(月) 19:05:00.17 ID:OoL5BHxh
- もう書斎のオナスレでいいんだな(笑)ここは
- 237 :元 ◆pabVKfCDzNVk :2011/11/14(月) 20:02:34.23 ID:TJpLt6LL
- 東野圭吾「白馬山荘殺人事件」
マザーグースの英文がウザイけど
ラスト50ページは圧巻だった。
読んでも後悔しない作品だった
- 238 :名無しのオプ:2011/11/14(月) 20:52:37.53 ID:yZHNzB+M
- 今日は月曜日だということを忘れて読んだふりをする書斎w
- 239 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/19(土) 15:21:22.67 ID:RzIQboPB
- 泡坂妻夫「亜愛一郎の転倒」を読む。
角川刊行時に第一作品集「狼狽」が、面白く思えずスルーしていたシリーズの
第二作品集。
第三作品集(最終巻)は先に論考したが、今回、廉価ゆえ、本巻を手にして
みた。
まあ、総体的に見た結論から言えば、一番落ちる出来かなという感あり。
一応ながら、収録作品全話講評逝ってみようか!!!
・「藁の猫」
写真家という職業柄、多少の絵心はあるのだろうが、「亜ってこんなに美術鑑賞
能力があるのか?」という疑問が浮かぶ作。
タイトルに関した推理も、いささか(注 いささか先生ではない(w )
こじつけ気味であり、面白い作ではなかった。
・「砂蛾家の消失」
建物消失ネタ。タイトルを見て、期待の作だったのだが・・・
うーん、一応、納得がゆく妥当な解決といったところか。
山中放浪で曜日感覚が鈍化していたというのも伏線として効いているし。
エルの「神の燈火」ネタでなければ、この手しかないかもなー。
・「珠洲子の装い」
これも無理有り過ぎな設定で面白くない作であった。
いかに謎解きミステリとはいえ、作り過ぎては駄目である。
- 240 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/19(土) 15:22:08.09 ID:RzIQboPB
- ・「意外な遺骸」
残酷だが予想外の展開が楽しめる作ではある。
ただし、読者が手がかりから真相を推理とかは無理っしょ。
・「ねじれた帽子」
偶然性に頼った展開が多く、面白くない作であった。
それだけ。
・「争う四巨頭」
これもつまらない作であった。
・「三郎町路上」
事実上の密室のタクシー後部席に死体消失ならぬ死体登場(
しかも首と胴体が切断状態)ネタ。
上手く行き過ぎ感はあれど、不可能犯罪のアクロバティックな謎解きは。
一応、堪能出来る。
・「病人に刃物」
ジョンやザングウィル作品でおなじみ早業殺人かと思いきや・・・
内から刃物ネタ。実話も想起させるマジで書くと恐い話でもある。
意外性は十分でそれなりに面白し。
- 241 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/20(日) 14:16:52.04 ID:+PvxDPO5
- 藤原聖子「世界の教科書でよむ<宗教>」を読んだ。
翻訳ミステリに限らず、洋画、海外ドラマ等を楽しむ場合に
必須の知識とも言えるのが、宗教に関するものであろうが、
海外9カ国の宗教教育事情を教科書を素材にコンパクトに纏めている良書
である。高校生レベルを対象にしたちくまプリマー新書の1冊だが、
その内容は意外に濃い。
英国を取り上げた章で、冒険物語や推理小説が好きなイスラム教徒のJCが
紹介されているので、この板で本書を評するきっかけと成り得てラッキーで
あった。
各章冒頭で紹介される統計資料にもとづく、
宗教別の信者数割合は、特に興味深いものがあるが、
韓国の3人に1人がクリスチャン(カソリック、プロテスタントを合わせた数)
というのが、少し驚きの数字であった。
この辺に制度上は存在しながらも、長期に渡り死刑の未執行状態が続いている
因も存するのであろう。
また、新宗教に関する記述は存在するにもかかわらず、あの統一教会に関する
それは無いというのも、何か事情はあろうが不可思議に思えた。
本書で紹介されている国々に関しては、意外に教科書上では、少数の異教徒に関しても配慮されたものとなっているのがわかったが、
(中国、ロシアの事情も知りたいところだ)
ふと、本邦における朝鮮学校の教科書の偏向ぶりが際立つという感をあらためて抱いた。
- 242 :名無しのオプ:2011/11/20(日) 15:26:55.30 ID:80Y0XH+b
- 書斎の守備範囲は広いね。
- 243 :名無しのオプ:2011/11/20(日) 15:35:49.37 ID:8wtL/gzF
- で、それをミステリーだと言い張るからにはミステリーを定義できないとなw
名無しの自演242じゃミステリーではないと自白しているけどw
- 244 :名無しのオプ:2011/11/20(日) 18:14:43.57 ID:EcMXY6Sj
- 「私の男」桜庭一樹
ただただ気持ち悪い。まだ著者が女性で良かった。
やはり某直木賞審査員が推す作品は合わず、逆にこいつが貶す作品は好むという良い指標を再確認出来たという意味ではよかった。
- 245 :名無しのオプ:2011/11/21(月) 13:52:51.16 ID:j9aA2uDI
- ミス板住人のくせに証拠も無いのに自演と決めつけるなんて最低だな
だから八つ墓村の犯人は森さんなんだよ
- 246 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/21(月) 21:23:35.02 ID:ph9MPKIy
- 妄想にとらわれて誹謗中傷ばかりしていないで、
>>243は>>244にも一言無いとまずいやろ(w
- 247 :名無しのオプ:2011/11/22(火) 00:13:49.50 ID:I8kn8llF
- 具体的に定義することはできずに罵倒ですか書斎さん?
罵倒する暇があるなら定義づけくらいできる筈なのにそれをしない。
つまり定義ができないということが証明されましたな。
- 248 :名無しのオプ:2011/11/22(火) 19:00:29.77 ID:zT9NyjEJ
- >>244
著書が女だからこそ腹立つけどね。
おっさんに媚ることで
「私、オジサマ方の願望を叶える、ステキな女性、うっふんあっはん」
ってことで評価を高くしてもらおうという意図がミエミエなんだけどね。
女流作家はこんなような女ばかり。
- 249 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/22(火) 22:52:49.15 ID:M3UGJdEs
- >>247
レスポンス失敗やったね(w
>それをミステリーだと言い張るからにはミステリーを定義できないとなw
こんな事を堂々と書いている以上、
>>244に一言無いとおかしいっしょ。
まさか桜庭作品未読とか?
- 250 :名無しのオプ:2011/11/22(火) 23:23:19.78 ID:WKOdUgI/
- >>249
いちいち全員のレスに因縁つける書斎さん、お前と一緒にするな馬鹿w
定義ができないならさっさと負けを認めて謝罪しろやw
- 251 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 00:04:22.69 ID:4VGjAfuv
- >>248
いや、それは桐野夏生だけだ。
恋愛系は男性作家の方がエロゲーっぽい展開が多くて萎える。
- 252 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:18:08.99 ID:pydLevpw
- 「ボクだけ叩くなんてひどいよ…他の人も叩いてよ」と泣く書斎w
- 253 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/11/23(水) 12:36:17.25 ID:A7Ppfcfh
- >>252→罵倒モード開始すか?(w
そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。
沢木耕太郎「深夜特急・第一便 黄金宮殿」を読む。
この板では「冒険もの」(当時の国際情勢、交通・通信事情等を思えば、
正にこの形容も妥当するものがあるが)として紹介しておくが、
後にバック・パッカーのバイブルとまで称された「紀行小説」である。
今となっては懐かしい作だが、新刊当時は、ルポルタージュとして読んでいたので、20代の著者の物質的、性的淡々ぶりに「?」感があったのだが、
なるへそ、日本の伝統文学である「紀行文」という形式による「小説」で
あったのかと思えば、うなずけるものあり。
香港やマレーシアで、曖昧宿まがいのホテル(日本的にはモーテルという呼称の方がふさわしい)に長期滞在しながら、それらしきエピが皆無なのも、
「作風」ゆえと理解すればよろし。
時代背景を良く押えたうえで読めば、今でも楽しめるものはあるが、
(中国への返還前の香港、マカオは大変貌しているはず。魔窟九龍も無く
なったし)、やはり古さは否めないものあり。
新刊当時、第二便までは読んだが、かなり後年になって刊行された最終巻
第三便は未読。
今更、「どうっしようかなー」という人も多いのではないか?
- 254 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:42:04.27 ID:pydLevpw
- >そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。
自覚があるならさっさと定義してみろ、そしてその定義に従って今まで自分が垂れ流してきた出鱈目を正当化してみろw
ところで今日は昼間っからなにしてるんだ?
俺は講義がないだけだが、お前は就職しているという設定だろw
- 255 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:44:20.06 ID:kUGJVbYp
- >>254
書斎のフォローしたくないが、今日は祝日
- 256 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 12:45:52.11 ID:pydLevpw
- >>255
ああそうか。うちは祝日関係ないから忘れてた。
- 257 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:00:44.07 ID:m7rcNp7W
- 書斎は逃げることしかできない馬鹿なんだから相手にするなよ。
- 258 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:22:16.49 ID:DbSA9rHJ
- >>256 むしろ祝日だと知らないから、いつものお昼休み設定であの時間に書き込んだんだよ
ただこう書くとこれからあわてて書き込むかもしれんが
- 259 :名無しのオプ:2011/11/23(水) 13:54:29.26 ID:kHlzd968
- すねかじりがすねかじりを笑うスレがあると聞いたんですが
- 260 :読後感 ◆VkkhTVc0Ug :2011/11/23(水) 17:33:39.33 ID:ZCRwB0MA
- 「ガラスのターゲット」安萬純一(東京創元社)
白昼堂々世田谷のレストランで起きた爆破事件。同窓会中の若者が大勢犠牲になった。
更に日を置かず八王子で若い女性達が毒殺される事件も発生。
そして町田のアパートでも若者が殺される。
探偵見習い学生と担当刑事は一見バラバラに見えるこれらの事件に関連があるのではと睨むが……。
うろ覚え御免。
とりあえず本作の眼目はフーダニットそれも「見えない犯人」一本。
捜査の目を巧みにすり抜けるその正体とは――ってことなんだが、うーん……。
やっぱり現代でこのテーマは―トリックが介在する瞬間的なものは除き―無理なんじゃないかねえ。
根気よく調査すればいずれ割れる運命のものとしか思えなかった。
フェアかどうかについては不自然な記述にアレッとなれるから、○。
ただそれが正解に直結するかと言うとノー。
ラストも捻ってあって良いね。
しかしデビュー作の衝撃には大分譲るかと。
- 261 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 262 :名無しのオプ:2011/11/28(月) 14:46:14.82 ID:jtncxKYj
- >そうやって逃げてばかりいるから駄目なのである。
なるほど
この馬鹿は逃げているという自覚は無いんだな
- 263 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/03(土) 21:21:02.29 ID:lIX6k7/D
- 泡坂妻夫「蔭桔梗」を読む。
平成に入ってからの、表題作による直木賞受賞は少し驚きであった。
今更感もあったし、もうこのビッグタイトルには縁無し、稀代のパズラー
という存在で記憶される作家なんやろうかと思うていたのだ。
作者の家業である紋章上絵師等の東京の職人たちを主人公にした作品が主
として収録され、各話が簡潔に纏まった作品集。
謎解きや怪談含みの展開の作があるのは、いかにもこの作者らしくもある。
まあ、遊び心に徹したミステリと同様に、読み手により評価が分かれる「本」
であろうか。俺はさほど面白いとは思わず。
では、そろそろ大好評な収録作品全話講評逝ってみようか!!!
「増山雁金」
表題に掲げられた紋にまつわる秘められた物語。
上絵師の目を通して遠まわしに語られるのが、かえって印象深い。
「遺影」
イェーイ!とか言う椰子は正直言うて「アホ」である(w
職人談ではなく不倫ネタ。
最後に幻想談へと転じてゆくのがわざとらしい感あり。
「絹針」
着物の仕立屋談。これも過去の恋バナネタ。それだけという感もある。
「簪」
作者の少年時代を想起させるエピ。戦争怪談の締め。
先の展開が見えがちなのが残念な作ではある。
- 264 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/03(土) 21:21:59.48 ID:lIX6k7/D
- 「蔭桔梗」
正直いうて、これで直木賞?という感もあり。
悪い作ではないのだが、またしても過去の恋バナネタ。
桔梗の紋がポイントになるが、さほどインパクトのある話には思えず。
「弱竹の字」
事実上の主役、表題にも名がある弱竹さん自身が1度も登場しないという構成
が粋。
「十一月五日」
現代社会の職人のひとつとも言える歯科技工士という地味な職業に着目
したなかなかに面白い作であった。弱竹同様、技工士の藤巻さんは直接には
1度も登場しない構成が、かえってその存在感を増す効果があって成功
している。
「竜田川」
滲抜屋という職人を主人公にミステリ仕立てで進行する収録作品中では
わりと異色の作である。それだけにかえって通俗的過ぎる面も有るのが難か。
「くれまどう」
職人談ではなく、旦那がリーマン兼業の文房具店主夫妻の話。
現代的視点でクールに見ると、妻の不倫に対する旦那の態度が出来過ぎ感が
あって不自然という感あり。
「色揚げ」
またしても過去の恋バナ。いい加減にせい!という感もあるが、
最後は色揚げされた女と綺麗に決めてくれてはいる。
決まり過ぎという気もするが。
「校舎惜別」
職人談ではなく、引退した教員を主人公にした懐古談。
メーンは真面目な天ぷら学生のエピで心を打つものがあったのだが・・・
老いらくの恋ならぬ「愛」ネタに変じて来る終盤は、ややキショいものも有り。
- 265 :名無しのオプ:2011/12/07(水) 15:22:17.73 ID:X42GVcIx
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- 266 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/12/10(土) 14:52:35.05 ID:itlQn91n
- 矢野徹「カムイの剣」を読む。
CSでアニメ版(相当な脚色あり)がオンエアされたのを機に久々に手に
取ってみた。うーん、懐かしい・・・
SF第一世代の作家・翻訳家の矢野氏の最大のヒット作ではあるが、
内容的には歴史冒険小説であり、宝探しや謀略に関する謎解きの要素もメーン
なため、この板で取り上げてみることとした。
キャプテンキッドの財宝探索をめぐる陰謀に巻き込まれた主人公次郎、
忍者修行を経て、彼の壮絶かつ壮大なリベンジ・冒険が始まってゆく・・・
一読巻をおかせぬハイテンポな語りが見事すぐる、アニメ版は今でもアニオタの間では人気ながら、原作はすっかり忘れ去られている感があるのは、何とも
残念である。
いくつか眼についたアニメ版との目立った相違点を指摘しておくと、
クライマックス、次郎と幕府隠密の首領天海(仇でもある)との
五稜郭での対決シーンは無く、これ以前にあっさり決着がついてしまうこと、
最期まで颯爽としたイメージがあるお雪さんは、凍傷でボロボロ、天海(?)にフィンガー・レイプされるというアダルトなシーンもあること、
何よりも、次郎はアニメのような超人的な必殺技の持ち主ではなく、
優秀な忍者のひとりに過ぎず、むしろ知略・商才に長けたキャラとして描かれ
ていることである。ゆえに、原作ではこの後(正に維新の世)における彼氏の
活躍にも繋がってゆくという次第。
(アニメではお雪の愛犬=白犬と共に去ってゆくだけ)
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