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『読みました』報告スレッド その2

660 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2011/01/23(日) 13:38:43 ID:oWCGrNNm
原武史「沿線風景」を読む。
非常に楽しい読物であった新書「鉄道ひとつばなし」の著者にして、
専門分野でも数々の受賞歴がある若手政治学者による鉄道エッセイ集。
(ただし、「まえがき」にも記されているが、書評欄掲載だったため、
必ず「本」との関連が念頭に置かれて書かれている)
この手のジャンルでは最早、古典と化した故宮脇氏の多くの著書とは異なり、
時間をかけた長距離の旅行とは無縁な
主として首都圏沿線の旅(これも日常における「冒険」の範疇に入るで
あろうか)が、食べ物(ラーメン等のB級グルメの話題多し)、路線バス、
鉄道駅ホームの変遷等の小ネタをまじえて綴られる。
ここで思い浮かぶのは、読書人であれば川本三郎氏の名であろう。
実際、本書中で川本氏の著書に言及されている部分もあるし、
著者が大学院時代の恩師(川本氏の大学の同窓生)から、似ていると評された
との記述も見受けられる。
ただし、川本作品からの影響という点は直接に触れられていないのは残念。
この著者のエッセイと川本氏のそれの違いは、
いくらか意図したものかもしれないが、著者の専門である政治学
(特に天皇・皇室制度)へと話題が収束しがちな点であろうか。
小説・映画・漫画・アニメ等々へと多彩な話題の広がりを見せる
ジャーナリスト出身の書き手と現役の学者の相異、あるいは年齢による時代性のそれであろうか。
ミステリネタでは、西村京太郎記念館を訪れ、本人が来館者と歓談中のシーン
に出遭ったときのクールな視点が面白い。
鉄道好きな著者だが、西村作品は好みではないようだ。
まあ、初期作品が未読なら手に取って欲しいとは思うが。

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